学術著作権協会

一般社団法人学術著作権協会について

一般社団法人学術著作権協会（略称：学著協、JAACC）は、東京都港区赤坂に本部を構える著作権管理団体です。この協会は、学術研究や学術出版を行う団体の著作権を保護・管理することを目的としています。また、文化庁に著作権等管理事業者として正式に登録されています。

沿革

学術著作権協会は1989年に設立されました。この設立には、日本工学会、日本歯科医学会、日本農学会、日本薬学会の四つの団体の協力があり、最初は複写権に関する集中処理業務を開始しました。2002年には、著作権等管理事業者として文化庁に登録された後、2003年には有限責任中間法人として登記され、2009年には一般社団法人へと移行しました。このように、学術著作権協会は長い歴史を持っており、現在では様々な国際的な組織とも連携しています。

主な事業内容

学術著作権協会の主な事業は、学術著作物の複製や利用に関する許諾・管理業務です。また、日本複写権センターにも加盟しており、学術著作物の複写使用料の徴収および再分配業務を行っています。これにより、著作者や出版者にスムーズに収益を還元する仕組みを整えています。さらに、アメリカのCopyright Clearance Center、イギリスのCLA、インドのIRROなど、海外の著作権管理機構とも提携しており、双務協定を締結しています。このような国際的な連携を通じて、世界中の利用者に対して許諾手続きを迅速に行うことが可能となっています。

著作権の受託状況

学術著作権協会が受託している著作物は、2006年度の時点で70万件を超えています。この中には、海外の団体から受託した著作物も含まれており、著作権契約を結んでいる日本企業は3,000社以上にのぼります。これは、学術的な著作物の利用が広がっている証拠でもあり、学著協がその管理を担っている重要性を物語っています。

国際的な活動

国際的な活動も活発に行っており、他国の著作権管理機構との協力関係を強化しています。これにより、国境を越えた著作権の管理が円滑に行えるようになっています。また、著作権に関する法律や規制についての情報交換も重要視しており、国内外の出版環境に貢献しています。

このような取り組みを通じて、一般社団法人学術著作権協会は学術分野における著作権の適正管理と研究者及び出版社の権利保護に寄与しています。

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