宇喜多秀親

宇喜多秀親（うきた ひでちか）

宇喜多秀親は、江戸時代前期に八丈島で生きた人物です。彼は、関ヶ原の戦いで敗れ八丈島に流刑となった宇喜多秀家の血を引く、宇喜多氏の嫡流の家の当主でした。

生い立ちと家督相続

寛文9年（1669年）、秀親は宇喜多秀正の嫡男として生まれました。母は優婆夷宝明神社の神職、奥山宮内忠次の娘マスです。父である秀高の没後、家督を継承し、宇喜多氏の当主となりました。

結婚と子孫

その後、秀親は地役人であった菊池正武の娘イクノを妻に迎え、一男である秀保をもうけました。

宗福寺への木像安置

元禄17年（1704年）、秀親は曾祖父にあたる宇喜多秀家の木像を宗福寺に安置しました。この木像には、秀家、秀高、秀正の和歌の直筆と法名が胎内に納められていました。

天然痘による死

正徳2年（1712年）、八丈島で大きな災厄が発生しました。難破船の船員が持ち込んだとされる天然痘が島内で大流行し、1000人以上の死者を出す事態となったのです。この流行で、宇喜多一族も大きな被害を受けました。宇喜多秀親自身を含め、浮田正忠（浮田忠平）、浮田秀心（浮田半平）、浮田継栄（浮田半六）、浮田継真（浮田半七）といった、宇喜多氏の5家の当主が天然痘により命を落としました。

参考資料

立石定夫『戦国宇喜多一族』（新人物往来社、1988年、絶版）ISBN 978-4-404-01511-2
近藤富蔵『八丈実記 第1巻-第7巻』緑地社、1964-1976。




この記述は、宇喜多秀親の生涯と、彼が直面した悲劇的な出来事をまとめたものです。彼の人生は、八丈島における宇喜多氏の歴史、そして当時の人々の生活を深く理解するための重要な手がかりとなります。

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