宇摩

宇摩（うま）とは

宇摩は、愛媛県の東部に位置する地域を指します。かつては宇摩郡として存在し、現在の四国中央市および新居浜市の一部（旧別子山村域）に相当します。四国の中央部に位置し、徳島県、香川県、高知県と隣接しています。この地域は、豊かな自然と歴史的な背景を持つことで知られています。

宇摩郡の消滅

かつて存在した宇摩郡は、2004年（平成16年）4月1日に川之江市、伊予三島市と宇摩郡土居町、新宮村が合併し、四国中央市が成立したことで、その行政区画としての名称は消滅しました。しかし、地域名としての「宇摩」は、合併後も地域の人々に親しまれており、民主商工会や農業協同組合（JAうま）などの名称に残っています。

地理

宇摩地域は、四国山地の支脈である法皇山脈が平地部の南側にそびえ立つ地形をしています。この山脈は東西に長く伸びており、その南側は「嶺南」と呼ばれています。この地理的な特徴が、宇摩地域の気候や文化に影響を与えています。

歴史

宇摩という名称は、歴史的にも古くから存在していました。709年（和銅2年）の古文書には、「伊予国宇麻郡常里」という記述があり、これが郡としての初見とされています。『和名抄』にも「宇摩郡」と記載され、5つの郷があったことが記されています。また、古くは「宇麻」とも表記されていたようですが、『和名抄』の「宇摩」が今日まで受け継がれています。

市名をめぐる議論

市町村合併の際、新市の名称として「宇摩市」も候補に挙がりましたが、最終的には「四国中央市」となりました。「宇摩」という地名は歴史的にも由緒があり、地元では広く知られていましたが、「全国的には正しく読み、また書いてもらえないのではないか」という懸念から、採用が見送られました。結局、四国の中央に位置することから、「四国中央市」という名称が採用されました。

宇摩地域の現在

宇摩という名称は行政区画としては消滅しましたが、地域名としては今もなお地域住民に親しまれています。JAうまのような地域に密着した組織の名称にも使われており、その歴史と文化は地域の人々によって受け継がれています。また、四国中央市は、宇摩地域が四国の中央に位置するという地理的特徴を反映した名称となっています。

関連項目

* 宇摩民主商工会

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