宇摩郡

宇摩郡（うまぐん）

宇摩郡は、かつて愛媛県（伊予国）に存在した郡です。1878年（明治11年）に行政区画として発足し、その領域は現在の四国中央市全域と新居浜市の一部（別子山）に相当します。この郡は、明治初期から町村合併を経て、平成時代に消滅するまで、地域の変遷を見守ってきました。

郡域

1878年の発足当初の郡域は、現在の四国中央市と新居浜市の一部（別子山）に該当します。この地域は、四国山地に囲まれた山間部と、瀬戸内海に面した平野部から成り立っています。

歴史

宇摩郡の歴史は、古代から近世、そして近代へと連綿と続いてきました。

古代

郡内には、古代から信仰を集めてきた式内社が存在しました。これらの神社は、『延喜式』神名帳にも記載されており、地域の歴史を物語る重要な存在です。

近世以降の沿革

「旧高旧領取調帳」によると、明治初年時点での宇摩郡は52の村から構成されていました。

1868年（慶応4年）：戊辰戦争の影響で、松山藩預地が高知藩預地となります。
1871年（明治4年）：高知藩預地が倉敷県の管轄となり、その後、廃[[藩置県]]により藩領は今治県、西条県の管轄となります。さらに、倉敷県の管轄地域は丸亀県の管轄となります。
1871年（明治4年）：第1次府県統合により、全域が松山県の管轄となり、その後石鉄県を経て愛媛県の管轄となりました。
1875年（明治8年）：東寒川村と西寒川村が合併し、寒川村となりました。これにより村数は51となります。
1876年（明治9年）：岩原瀬村と鷹野山村が合併し、豊坂村となりました。村数は50となります。
1878年（明治11年）：郡区町村編制法の施行により、行政区画としての宇摩郡が発足し、郡役所が川之江村に設置されました。

町村制以降の沿革

1889年（明治22年）12月15日、町村制の施行により、以下の各村が発足しました（全24村）。

二名村、川之江村、金生村、上分村、金田村、川滝村、上山村、新立村、妻鳥村、松柏村、三島村、中曽根村、中之庄村、寒川村、豊岡村、野田村、津根村、小富士村、満崎村、土居村、関川村、別子山村、富郷村、金砂村

1895年（明治28年）7月1日には、満崎村が分割され、天満村と蕪崎村がそれぞれ発足しました（25村）。1897年（明治30年）4月1日には郡制が施行され、郡役所が三島村に移転しました。

1898年（明治31年）11月21日、三島村と川之江村がそれぞれ町制を施行し、三島町と川之江町となりました。1913年（大正2年）1月1日には、上分村も町制を施行し、上分町となりました。

1923年（大正12年）4月1日に郡会が廃止されましたが、郡役所は存続しました。1926年（大正15年）7月1日に郡役所が廃止され、以降は地域区分名称となりました。

1940年（昭和15年）2月11日、津根村と野田村が合併し、長津村が発足しました。

1944年（昭和19年）4月1日、三島町、松柏村、中曽根村、中之庄村が合併し、新たな三島町が発足しました。

1948年（昭和23年）4月1日、金生村が町制を施行し、金生町となりました。

1950年（昭和25年）10月1日には、三島町の一部が分立し、松柏村が復活しました。

1952年（昭和27年）6月1日、寒川村が町制を施行し、寒川町となりました。

1954年（昭和29年）には、大規模な町村合併が行われました。

3月31日：上山村と新立村が合併して新宮村が発足し、二名村は川之江町に編入。長津村、小富士村、蕪崎村、天満村、土居村、関川村が合併して土居町が発足。
1[[1月1日]]：松柏村、三島町、寒川町、豊岡村、富郷村、金砂村が合併して伊予三島市が発足し、郡から離脱。また、川之江町、金生町、上分町、妻鳥村、金田村、川滝村が合併して川之江市が発足し、郡から離脱。

2003年（平成15年）4月1日、別子山村が新居浜市に編入されました。

2004年（平成16年）4月1日、新宮村と土居町が川之江市、伊予三島市と合併して四国中央市が発足し、宇摩郡は消滅しました。

変遷表

（変遷表は省略。原文を参照ください）

脚注

（脚注は省略。原文を参照ください）

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 38 愛媛県、角川書店、1981年10月1日。
旧高旧領取調帳データベース

関連項目

消滅した郡の一覧
宇摩
宇摩民主商工会
* 宇摩駅：北海道（空知支庁）深川市宇摩に「宇摩団体」と称する農民が入植したことに由来する駅名。

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