宇治市立東宇治中学校

宇治市立東宇治中学校

宇治市立東宇治中学校は、京都府宇治市五ケ庄池ノ浦に所在する公立中学校です。

歴史と沿革

第二次世界大戦後の教育制度改革の一環として、複線的な中等教育を整理統合し、すべての子どもが高等教育への道を選択できる機会を持つための新しい教育制度が導入されました。この学制改革により新制中学校が各地に設置されることになり、当時の宇治郡東宇治町においても中学校の設置が計画されました。

そして、日本国憲法が施行された記念すべき1947年5月3日、東宇治中学校として新たな歴史が始まりました。しかし、開校当初は独立した校地や校舎を持たず、旧宇治火薬製造所の工員養成所の上階にある3教室と、宇治小学校の4教室を間借りしての船出となりました。

翌1948年には、旧養成所の下階にあった町役場が移転したことにより、養成所全体を校舎として利用できるようになりました。さらに1949年には、本校舎の東隣にあった養成所の一部を校舎に改修し、機械実習場を講堂として整備しました。これにより、宇治小学校からの間借りが解消され、独立した中学校としての運営が本格的に始まりました。

1951年3月には、町制から市制への移行に伴い宇治市が誕生したことに合わせ、学校名も宇治市立東宇治中学校に改称されました。同年11月には校歌が制定され、翌1952年6月には生徒会歌も定められるなど、学校の精神的基盤が築かれていきました。

1955年には校舎の改築工事が完了し、施設が整備されました。そして1962年10月、学校は現在の所在地である五ヶ庄池ノ浦の旧陸軍火薬製造所跡地に移転しました。この移転に合わせて、鉄筋コンクリート造りの新校舎（9教室）などが新築され、一部には旧火薬製造所の建物を改修して利用されました。

その後の施設拡充も積極的に進められました。1964年には体育館が竣工し、教育活動の幅が広がりました。開校当初から設置されていた笠取分校は、1971年3月に閉校となりました。同年6月には、鉄筋コンクリート造りの新たな校舎が竣工。

さらに1973年3月には、第二理科室や美術室を含む校舎の増築が行われ、同年8月には待望のプールが完成しました。地域の生徒数増加に対応するため、1974年4月には宇治市立木幡中学校が、2012年4月には宇治市立黄檗中学校が、それぞれ東宇治中学校から分離・独立して開校しています。

その後も校舎の増築は続き、1981年3月には北新校舎が、1983年4月には第二技術室や第三理科室、視聴覚室などが増築されました。1987年2月には第二体育館も竣工するなど、施設の整備拡充が継続的に図られてきました。

教育と活動

学校では特定の教育目標を掲げ、年間を通じて多様な行事が催されるほか、様々な部活動が積極的に行われています。

通学区域

宇治市では公立学校選択制が導入されていないため、主に宇治市立南部小学校区および宇治市立三室戸小学校区に居住する生徒が通学しています。過去には宇治小学校（木幡地区を除く）および岡屋小学校（木幡地区を除く）の校区の一部も含まれていました。

周辺環境とアクセス

学校の校区内には、陸上自衛隊宇治駐屯地関西補給処や京都大学宇治キャンパスといった公的機関や教育研究施設をはじめ、萬福寺、三室戸寺などの歴史ある寺院、アルプラザ宇治東のような商業施設、宇治少年院、京都府立莵道高等学校、京都翔英高等学校といった教育機関など、多岐にわたる施設が点在しており、恵まれた学習環境にあります。

交通アクセスとしては、京阪宇治線またはJR奈良線の黄檗駅が最寄り駅です。駅から西へおよそ100メートルという、公共交通機関を利用しやすい場所に位置しています。

著名な出身者

これまでに、様々な分野で活躍する著名な卒業生を輩出しています。

千葉 真子（元陸上競技・マラソン選手、現指導者・タレント）
覚前 昌也（元プロ野球選手）
安田 美沙子（グラビアアイドル、タレント）
高原 祐一（起業家、実業家）
武田 綾乃（小説家）
鈴木 博恵（レスリング選手）
塚原 一繁（花団、歌手）
長谷川 浩大（JRA調教師）

隣接する学校

学校の通学区域に隣接する中学校は以下の通りです。

宇治市立黄檗中学校
宇治市立木幡中学校
宇治田原町立維孝館中学校
宇治市立宇治中学校
宇治市立北宇治中学校
宇治市立槇島中学校
京都市立向島東中学校
京都市立桃山中学校

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