宇田川清江

宇田川 清江（うだがわ きよえ）

宇田川清江は、1935年1月4日に東京府で生まれた元NHKのアナウンサーで、特に『ラジオ深夜便』のアンカーとして広く知られています。彼女の経歴は興味深く、女優を目指していたが、家庭の事情により異なる道を選びました。その後、1953年に東京都立小松川高等学校を卒業し、1957年に青山学院大学文学部英米文学科を卒業してからNHKに入局しました。

当時の女性アナウンサーの採用は少なく、通常は東京アナウンス室や大阪局に配属されるところ、彼女は珍しく札幌局へと配属されました。東京へ転勤した後は音楽番組などを担当し、1964年に退局してフリーアナウンサーとなりました。以後は独自のスタイルを持ち、NHKの古巣に戻って『ラジオ深夜便』のアンカーを務めることになりました。

宇田川氏は2007年、彼女の業績を讃えた第7回徳川夢声市民賞を受賞し、2009年には日本女性放送者懇談会の40周年特別賞も受賞しました。しかし、彼女は高齢という理由や、同番組で担当した20年間にわたる経験から、2009年度いっぱいで降板しました。その後、彼女の後任には徳田章が起用されました。

ラジオ深夜便

『ラジオ深夜便』は1990年から始まり、宇田川清江は毎週土曜日から日曜日にかけての分のアンカーを務めていました。1999年度からは山根基世アナウンサーが月1回担当することになり、それに伴い彼女の担当回数が減少したものの、2000年度からは加賀美幸子元アナウンサーとの交替担当となり、奇数週の土曜日スタート分を担当しました。

2005年には、長年にわたって担当してきた土曜日スタートの放送から、奇数週の日曜日スタートの担当に変更されました。この番組での経験は彼女の著書『眠れぬ夜のラジオ深夜便』に詳細に記されており、また2010年の卒業に際してはNHKサービスセンターから「ラジオ深夜便読本・宇田川清江特集」が出版されるなど、特別な存在として扱われました。

趣味と活動

宇田川清江は、水泳インストラクターとしても活動しており、趣味として麻雀を楽しんでいます。また、彼女は自他ともに認める韓国ファンであり、番組での韓国系楽曲の紹介が多く、聴取者にも好評を博しました。月に一度、彼女のカットを担当する美容師は寺本剛さんで、彼女の生活スタイルにもこだわりが見受けられます。

出演番組

• - NHKラジオ『ラジオ深夜便』アンカー（1990年 - 2010年3月21日）
• - NHKワールド・ラジオ日本『お便りありがとう』
• - NHKラジオ第1『韓流ブーム再び！〜宇田川清江のおすすめ情報〜』(2010年)
• - NHKラジオ第2『NHKラジオアーカイブス』(2011年 - 講師として出演)

宇田川清江は、アナウンサーとしての道を進む中で、その独自のスタイルと情熱を持って多くのリスナーに親しまれてきました。彼女の貢献は、放送界における女性の地位向上にも寄与しています。

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