宇都宮市警察

宇都宮市警察の詳細

宇都宮市警察は栃木県宇都宮市にかつて存在した自治体警察であり、1948年に設置されました。この警察は、旧警察法の施行に伴い、当時の栃木県警察部が解体されたことを受けて誕生しました。

設立の背景

1948年3月7日、宇都宮市の市長であった佐藤和三郎により、公安委員が任命され、市内の治安を守るための体制が整いました。警視に本田弘男が就任し、127人の警察吏員が任命されました。同年3月15日には、設置を裏付ける条例が公布され、宇都宮市警察は正式に運営を開始しました。

当初は2部制勤務の派出制で活動しており、強盗や窃盗などの治安問題が多発していたため、1950年には警ら隊に改編することで3部制体制を導入しました。自動車や自転車を利用した警らも開始され、無線電話の導入で更なる防犯強化が図られました。

警察の変遷

1954年6月に、旧警察法が改正され、新たに都道府県警察として栃木県警察が発足することになりました。このため、宇都宮市警察は同年6月30日に廃庁式を行い、公安委員らに感謝を表しました。

大規模事件

宇都宮市警察の活動の中で、大きな事件もありました。1950年8月13日、宇都宮競輪場での不正に対し観衆が暴徒化し、警察が出動しました。この事件は、多数の市民が関与する非常事態となり、後に解決に至るまで長時間を要しました。また、同年12月25日には、自由労務者が県議会に退去を求められる事件も発生し、260人以上の警官が出動して事態を収拾しました。

組織と施設

宇都宮市警察の体制は年ごとに職員数が規定され、1952年以降は定数が固定されました。警察署庁舎は、1949年に竣工し、宇都宮市本町に位置していました。庁舎は本館と別館から構成され、後には市役所や消防本部に置き換えられました。

このように、宇都宮市警察は市民の安全を守るために活動した歴史がありますが、1954年には活動を停止し、以後は栃木県警察による治安維持が行われています。今日ではその役割や教訓が振り返られています。

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