宇都宮清原工業団地

宇都宮清原工業団地：国内最大級の内陸型工業団地

栃木県宇都宮市東部、鬼怒川左岸地域に広がる宇都宮清原工業団地は、国内最大規模を誇る内陸型工業団地です。1970年代に着工、1984年には宇都宮テクノポリス計画の中核拠点として指定され、以来、数多くの企業が進出し、地域経済を支える重要な役割を担っています。

規模と構成

総面積387.6ヘクタールという広大な敷地には、工場敷地(264.8ha)、道路(49.8ha)、公園・緑地(61.3ha)などが整備されています。特に、清原中央公園には宇都宮清原球場、宇都宮市清原体育館といったスポーツ施設も設置され、地域住民の憩いの場ともなっています。その他、北公園、南公園といった緑地も充実しており、自然環境との調和にも配慮した設計となっています。

歴史と発展

宇都宮清原工業団地の歴史は、1970年代初頭にさかのぼります。都市開発区域の指定、用地取得を経て、1973年に起工式が行われました。その後、順次分譲が進み、1976年には造成工事が完了。1984年には、栃木県知事の提言を受けて開催された『'84とちぎ博』が、団地内の清原中央公園を会場として開催され、大きな注目を集めました。

同工業団地は、宇都宮市街地開発組合によって造成されました。以前は宇都宮陸軍飛行場があった場所ですが、戦後、都市計画に基づき工業団地として生まれ変わりました。1987年には、清原工業団地総合管理協会が発足し、団地の管理運営、企業誘致などが行われています。

交通アクセスとインフラ

2023年8月26日、宇都宮芳賀ライトレール線（芳賀・宇都宮LRT）が開業し、JR宇都宮駅東口から約30分という利便性の高いアクセスを実現しました。これにより、従業員の通勤通学はもちろんのこと、物流面でも大きなメリットとなっています。団地内には、清原地区市民センター前停留場、グリーンスタジアム前停留場といったLRTの駅も整備され、交通結節点が形成されています。

バス路線も整備され、国道408号常総・宇都宮東部連絡道路（清原中央通り）、栃木県道64号宇都宮向田線（鬼怒通り）、国道123号・栃木県道1号宇都宮笠間線（水戸街道）といった主要道路が団地周辺を通っており、自動車によるアクセスも良好です。近年、慢性的な交通渋滞の緩和を目指し、主要交差点の立体化工事が進められています。

進出企業と産業

宇都宮清原工業団地には、食品、化学、鉄鋼、電気機器、精密機器、輸送用機器など、多様な業種の企業が進出しています。中でも、キヤノン、カルビー、日本たばこ産業といった大手企業の工場が立地しており、国内有数の製造拠点となっています。従業員数は約1万4千人に上り(関連企業従業員及びパート従業員を含む)、地域経済に大きな貢献を果たしています。主な進出企業としては、以下のような企業が挙げられます。

キヤノン
カルビー
日本たばこ産業
住友ベークライト
久光製薬
帝人デュポンフィルム
デュポン
中外製薬工業
ミツトヨ
東京製鐵
* そして多くの企業

まとめ

宇都宮清原工業団地は、国内最大級の内陸型工業団地として、高度な技術と多様な産業が集積する一大拠点です。LRT開業による交通アクセス向上も相まって、今後の更なる発展が期待されます。

もう一度検索