守田迺神社

守田迺神社について

守田迺神社（もりたのじんじゃ）は、長野県長野市高田に位置する神社で、地元では「守田神社」として親しまれています。この神社は、古くは守田八幡宮と呼ばれており、旧北高田村の産土神として崇敬されていました。また、式内社である守田神社に比定される神社の一つです。

歴史

神社の創建は不詳ですが、1756年（宝暦8年）には神職の吉田家から「守田神社」の名で幣帛を受けていた記録があります。しかし、1839年（天保10年）に式内社の論争が起こり、同名の神社との区別のため「迺（廼）」の字を加えて「守田迺神社」と改称されました。この論争時、神主が幼かったことも改名の理由の一つとされています。

特筆すべきは、本殿が旧善光寺年神堂の建物を移築したものであるという点です。年神堂が神仏分離により、健御名方富命彦神別神社（水内大社）として善光寺境内から城山へ移転する際、その建物が当社に移築されました。この経緯は、神社の歴史を物語る上で重要な要素です。

また、神社周辺がかつて遊郭や料亭の集まる地域であったことから、玉垣には料亭や妓楼からの寄進が多く刻まれています。

祭神

守田迺神社の主な祭神は以下の通りです。

誉田別命（ほんだわけのみこと）: 主祭神
事代主（ことしろぬし）
大碓命（おおうすのみこと）
久延毘古命（くえびこのみこと）
健御名方命（たけみなかたのみこと）
素盞嗚尊（すさのおのみこと）

境内

境内には以下の建造物があります。

本殿：長野市指定文化財。旧善光寺年神堂の本殿。
拝殿
祝詞殿
境内社：守田迺稲荷社、交通安全守神

交通アクセス

公共交通機関を利用する場合、JR長野駅または長野電鉄長野駅からアルピコ交通（川中島バス）の45系統に乗車し、「守田神社前」バス停で下車すると便利です。

文化財

本殿は1967年（昭和42年）に長野市指定文化財に指定されており、その歴史的価値が認められています。

参考文献

『信州の文化シリーズ 寺と神社』1981年 信濃毎日新聞社

関連事項

健御名方富命彦神別神社 ([[長野市箱清水)]]（水内大社）：前身は善光寺年神堂。当社の本殿は年神堂から移築したものです。

守田迺神社は、地域の歴史と文化を伝える貴重な存在として、今日まで大切に守られています。

もう一度検索