安久美神戸神明社

安久美神戸神明社について

愛知県豊橋市にある安久美神戸神明社（あくみかんべしんめいしゃ）は、主祭神に天照皇大神を祀る神社で、別名は豊橋神明社（とよはししんめいしゃ）です。この神社は歴史や文化祭事でも知られており、地域における重要な信仰の拠点となっています。

祭神と境内社

御本社

主祭神は天照皇大神で、他にも仲哀天皇、神功皇后、応神天皇、火産霊神などが祀られています。これに加えて、境内社には外宮社（豊受比売神）、高宮社（伊吹戸主神）、伊雑社（玉柱屋比売命、伊佐波止美命）、三峯社（伊佐那岐命、伊佐那美命）、猿田彦社（猿田彦命）、稲荷社（宇迦御魂命）、御霊社（国家公共に尽くした人々の御霊）などさまざまな神々が祭られています。

歴史

安久美神戸神明社の歴史は古く、天慶2年（939年）には平将門の乱を平定するために京の朝廷が伊勢神宮へ祈願を行い、その後関東の平定に成功したことが記されています。翌年、朱雀天皇が豊川左岸にある安久美荘を伊勢神宮へ寄進し、この地名は安久美神戸（あくみかんべ）となりました。その後、神社は誕生し、多くの土地の氏の主神として尊崇されてきました。

江戸時代には、歴代の城主がこの神社を崇敬し、徳川家康も訪問し神事を観覧したとの記録があります。明治時代には境内が大日本帝国陸軍の用地となったため、神社は現在の位置に移転しました。1923年には県社に昇格し、1930年には現在の社殿が建設されました。

境内の建造物

本殿は1930年に建設された登録有形文化財であり、伊勢神宮の様式に似たデザインを持っています。幣殿や拝殿も同年に建てられ、墨塗りの丸柱に支えられた屋根が特徴的です。さらに、神楽殿や社務所、手水舎などが境内に存在し、これらも文化財として登録されています。

祭事・催事

安久美神戸神明社で有名な祭りは、豊橋鬼祭であり、国の重要無形民俗文化財に指定されています。元々は年越しの神事であり、赤鬼と天狗が登場するユーモラスな舞が平安時代から行われていました。この祭りは、毎年2月11日を中心に行われ、前夜祭と共に地域全体が盛り上がります。

文化財

この神社は多くの文化財に恵まれています。1980年には豊橋鬼祭が国の重要無形民俗文化財に指定され、2010年には本殿や拝殿を含む数棟が登録有形文化財として認定されました。これにより、地域の文化遺産としての価値が一層高まりました。

現地情報

所在地は愛知県豊橋市八町通三丁目17番地、交通アクセスは豊橋鉄道東田本線の市役所前停留場または豊橋公園前停留場から徒歩3分ほどの距離にあります。この神社は地域の歴史や文化と深く結びついており、訪れるむ人々にとって重要な文化的な場所となっています。

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