安井英二

安井英二の生涯

安井英二（やすいえいじ）は、1890年9月18日に東京で生まれた日本の内務官僚および政治家です。彼は岡山県知事や大阪府知事、文部大臣、内務大臣兼厚生大臣など、様々な重要な役職を歴任しました。1938年には貴族院議員に勅任され、昭和の時代の日本政治の中心的な人物の一人となりました。

学歴と初期のキャリア

安井は、東京の判事であった父・安井重三の次男として育ちました。母は医師の養女であった芳野で、裕福な家庭に成長しました。彼は宇都宮中学や愛媛県立松山中学校、さらに東京帝国大学を卒業した後、1916年に内務省に入省しました。

入省後は、警保局事務官として労働組合法の草案作成に従事し、1923年にはドイツでの調査を行うなど、国際的な視野を持つ官僚としてのキャリアを積みました。

政治活動と地位の向上

その後、内務大臣秘書官を経て地方局行政課長として地方自治改革に着手しましたが、彼は政党の影響力や党組織の弊害に苦しんでいました。この経験が後に彼の強い政党批判につながりました。1929年には警保局保安課長に就任し、厳しい思想犯取締を行いながらも、拷問の禁止を主張しました。

1935年には大阪府知事に就任し、行政改革や選挙の粛正運動に尽力しました。次第に彼の手腕が評価されていき、1937年には文部大臣に任命されましたが、政権内での意見対立や自らの政治派閥による反発も経験しました。

政局変動と更迭

安井は1938年に内務大臣に任命され、厚生大臣も兼務しました。しかし、彼の人望は低下しており、政治的な立場も複雑化していきました。特に大政翼賛会との政策の調整や、内務省内部の権力闘争が彼の立場を揺るがしました。最終的に彼はわずか半年で更迭されることになりました。

戦後の活動

第二次世界大戦終結後の1945年には、大阪府知事に再任されるものの、すぐに戦争が終わりました。その後、1946年には公職追放となり、一時的に政治の第一線から退くことになります。しかし、1958年には国家公安委員に任命され、再び政界に復帰しました。

栄典と業績

生涯にわたり、安井は日本の内務省における革新派の代表として多くの政策に影響を与えました。彼が功績を残した典型的な例の一つに、第一次国勢調査の記念章にあるように、1921年に発表された国勢調査が挙げられます。彼の墓所は多磨霊園にあります。

まとめ

安井英二の政治家としての業績は、ただ内務省内に留まらず、他の官僚や次世代のリーダーたちにも大きな影響を与えました。その波乱に満ちた生涯は、日本の政治を動かす上で的重要な役割を果たし続けました。

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