安徳駅

安徳駅について

安徳駅（あんとくえき）は、長崎県島原市北安徳町に位置していた、島原鉄道の廃駅です。駅は1922年に開業し、長い歴史を持っていましたが、2008年に廃止されました。

駅の歴史

安徳駅の歴史は1922年4月22日にさかのぼります。当初は口之津鉄道によって「安中村駅」という名称で開業しました。その後、1943年7月1日に会社合併の影響で島原鉄道の駅となりました。

1960年には重要な変化があり、交換設備が撤去された後、11月5日に駅名が「安徳駅」に改称されました。1986年には新しい駅舎が建設され、その後も駅は利用され続けました。1993年には営業が一時休止となりましたが、1997年に営業を再開し、駅は約100メートル北へ移転し、高架化されました。しかし、2008年4月1日には島原外港 - 加津佐間の路線が廃止され、安徳駅もまた廃駅となりました。

駅の構造

安徳駅は単式ホーム1面1線を有する高架駅であり、無人駅でした。ホームは線路の北西側に設置され、駅舎はありませんでしたが、階段を通じて地上に出ることができました。1997年の災害復旧によって高架化が実施されたため、駅の構造が大きく変わりました。階段の下には待合所が設置され、訪れる人々のための簡易的な休憩スペースとなっていました。

利用状況

駅の最終営業年度である2007年度のデータによると、年間の乗車人員は10,932人、降車人員は13,271人でした。この数字は、地域の人々にとって利用価値のある駅であったことを示しています。

駅周辺の情報

安徳駅の周辺には人家が点在しており、特に北側と南側で見ることができます。西側には広い畑が広がっており、自然環境が豊かです。また、駅の下を小さな川が流れており、その流れは駅周辺に落ち着いた雰囲気をもたらしています。

駅の瀬野深江方では、島原鉄道の線路が水無川を安新大橋で渡っており、駅のホームからこの橋を眺めることが可能です。周囲にはいくつかの教育施設や国道も整備されており、アクセスのしやすい場所でした。具体的には、島原市立第三中学校、島原自動車学校、島原市立第五小学校、真光寺、国道251号、国道57号、島原復興アリーナ、雲仙岳災害記念館などが近隣に存在します。

現状

現在、安徳駅は廃駅となっていますが、駅舎や安新大橋は残されており、訪れる人々は国道251号線などからその姿を見ることができます。ただし、駅内にはロープが張られており、立ち入ることはできません。廃駅となった今でも、地域の歴史を振り返る重要な場所であり続けています。

近隣駅

安徳駅の隣には、同じく島原鉄道の秩父が浦駅と瀬野深江駅があります。これらの駅と共に、地域の交通インフラを支えた重要な役割を果たしています。

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