安徽省 (中華民国)

安徽省の歴史と行政の変遷

安徽省は中華民国に設立された省であり、現在の中華人民共和国の安徽省にほぼ相当します。その東側は江蘇省、西側は河南省と湖北省、北側は山東省、南側は浙江省と江西省に接しています。リードの地区は清代の安徽省をほぼ継承しており、それに伴い長い歴史を辿ってきました。

省政府の沿革

1911年に発生した辛亥革命の流れの中で、安徽省は独立を宣言し、その結果、都督府を設置しました。12月12日の省臨時議会では孫毓筠が初代都督として選出され、その後安徽軍政府が設立されました。この時期には廬州軍政分府や蕪湖軍政分府など、安全保障のための別組織も設けられました。

1912年、国民政府が成立すると、省の行政も整備され、民政長官や省長が設けられました。1914年には民政長が巡按使と改名され、続いて1916年には省長に移行しました。1927年には、国民党の政務委員会が設置され、安徽省が南京国民政府の一部として管理されることになります。この時期、上海クーデターの影響などもあり、行政機能が多く変わっていきました。

戦争とその影響

日中戦争が始まると、安徽省は日本軍に占拠され、その後、国民政府が亡命政府としてこの地域の支配を維持しました。1945年に日本が敗北すると、国民政府は安徽省の行政権を回復しましたが、1949年には共産党が省全域を占拠し、中華民国は実効支配を喪失しました。

省会の移転

1912年から1945年まで、安徽省の省会は主に懐寧県に設置されましたが、様々な歴史的事情により、一時的に蚌埠県や六安県にも省会が移転しました。特に日中戦争中には省政府が疎開し、立煌県などでの運営が行われましたが、戦争が終わった後は合肥県に戻りました。

行政区画の変遷

1913年に皖北道が設置されたものの、具体的な規定がなされず、その後廃止されました。1914年には安慶、蕪湖、淮泗の3つの道が設置されましたが、1927年には北伐軍の進駐に伴い道制が廃止されました。さらに、1932年には地方の行政区画が再編され、全省が盧江道、蕪湖道、安慶道の3道に分けられました。

また、1945年、日本の敗北により再び区画が見直され、県制度が整備されました。最終的には、安徽省には1市64県が設けられ、さまざまな行政機能が運営されました。

結論

安徽省は中華民国において重要な役割を果たしており、その歴史的背景や行政の移り変わりは、この地域の発展に深い影響を与えました。近代化の波とともに、地域の政治や経済も大きく変化し、現在の安徽省を形成する基盤となっています。

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