安楽寺 (埼玉県吉見町)

安楽寺（吉見観音）：歴史と文化が息づく古刹

安楽寺は、埼玉県比企郡吉見町に位置する真言宗智山派の寺院です。岩殿山光明院と号し、本尊には聖観世音菩薩を祀っています。坂東三十三観音霊場の第11番札所、関東八十八箇所霊場の第75番札所、東国花の寺百ヶ寺埼玉5番に数えられ、「吉見観音」の名で広く親しまれています。

歴史

寺伝によれば、安楽寺は奈良時代に行基菩薩が聖観音像を安置したのが始まりとされています。平安時代初期には、坂上田村麻呂が堂宇を建立したと伝えられています。その後、源頼朝の弟である源範頼が三重塔などを建立しますが、兵火により焼失してしまいます。江戸時代前期に杲鏡によって再興され、現在に至ります。

かつては息障院が本坊として安楽寺の近くにありましたが、後に南東へ約1kmの場所に移転しています。本尊は毎年6月18日に催される厄除観音会で御開扉され、多くの参拝者で賑わいます。

文化財

境内には、埼玉県指定文化財である本堂、三重塔、仁王門のほか、吉見町指定文化財の仁王像があります。

本堂：落ち着いた佇まいで、本尊の聖観世音菩薩が安置されています。
三重塔：源範頼が建立したと伝えられる美しい塔で、歴史を感じさせます。
仁王門：力強い仁王像が守る山門です。
仁王像：吉見町指定文化財。

所在地・交通

所在地：埼玉県比企郡吉見町御所374
交通：
東武東上本線 東松山駅またはJR高崎線 鴻巣駅から川越観光バス「免許センター」行きに乗車、「久保田」バス停下車後、徒歩約40分（2.7km）。
関越自動車道 東松山ICから北東へ約8km。

札所

坂東三十三観音：第10番 正法寺 - 第11番 安楽寺 - 第12番 慈恩寺
関東八十八箇所：第74番 円通寺 - 第75番 安楽寺 - 第76番 錫杖寺
東国花の寺百ヶ寺：埼玉4 長泉寺 - 埼玉5 安楽寺 - 埼玉6 円通寺

安楽寺は、豊かな自然に囲まれた静かな場所にあり、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。歴史と文化に触れながら、心静かに過ごせる場所として、多くの人々に親しまれています。

ご本尊のご真言は「おん あろりきゃ そわか」。

ご詠歌は「吉見よと天の岩戸を押し開き 大慈大悲の誓いたのもし」

外部リンク

吉見観音 安楽寺（公式サイト）
吉見町役場　吉見観音（安楽寺）
坂東札所会
* 関東八十八ヵ所霊場会

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