安田祥子

安田 祥子

安田祥子（やすだ さちこ）は、1941年9月9日生まれの日本の声楽家および童謡歌手で、ソプラノ歌手としても知られています。彼女の本名は澤田祥子で、神奈川県川崎市で生まれました。血液型はO型で、妹には同じく歌手である由紀さおりがいます。夫は元在日オーストリア通商代表部の理事、澤田久雄で、2001年にはこの世を去っています。

経歴

安田は小学生のころ、ひばり児童合唱団に参加し、その後コロムビアに所属して童謡歌手としてのキャリアをスタートさせました。東京芸術大学を卒業後、同大学院で修士課程を修了し、更にニューヨークのジュリアード音楽院およびロチェスターのイーストマン音楽院でも学びました。
彼女は東京芸術大学で18年間にわたり講師を務めましたが、コンサート活動に専念するために退職。その後、ボイストレーナーとしても活動を展開していきます。

1987年には文化庁の芸術家特別在外研修員に選ばれ、ヨーロッパやアメリカへの派遣を受けて、幅広い音楽経験を積みました。また、（財）日本フォスター・プラン協会（プラン・ジャパン）の評議員としても活動し、発展途上国の子どもたちの支援に尽力しています。彼女の一人娘も、国連本部に勤務し、災害救援活動に従事していることから、家族全体が社会貢献に献身的であることがうかがえます。

妹との活動

1982年には妹である由紀さおりのコンサートに参加したことから、姉妹での音楽活動がスタートしました。1986年には姉妹による童謡コンサートを始め、国内外での公演を重ねていきます。2006年11月8日には姉妹での2000回達成記念コンサートを開催し、2007年5月には21周年コンサートツアーをスタートさせました。彼女たちの活動は、後に岩崎宏美や良美姉妹などのアーティストに多大な影響を与えました。

その他の活動と受賞歴

安田はまた、著名なものまねタレントである清水アキラからもその歌声を模倣され、光栄に思っていると述べています。また、清水ミチコが妹・由紀さおりのものまねをした際には、その完成度の高さに感激したようです。
彼女は2015年に「NPO法人音楽で日本の笑顔を」の顧問に就任し、合唱を通じた地域住民の交流活動にも注力しています。2017年からは音楽プロデューサーの岡田秀春や指揮者の坂本和彦らとの共演で、被災地支援コンサート「音楽の旅アラカルト」を東京で行っており、2018年には宮城県南三陸町で無料コンサートも実施しました。

レガシー

安田祥子は、由紀さおりとの姉妹デュオとしても知られ、NHK紅白歌合戦には10回出場した実績があります。これは、兄弟姉妹の同時出場記録の中でザ・ピーナッツに次ぐ歴代2位という成績です。
映画にも出演し、1955年には「緑はるかに」で雪の精役を務め、また2019年には「この道」で女性歌手役として登場しています。また、彼女の音楽と活動は、次世代のアーティストたちにも影響を与え続けています。安田祥子は、これからも音楽を通じて多くの人々に感動を与え続けることでしょう。

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