安藤基能

安藤基能（あんどうもとよし）は、生年不詳ながら戦国時代に活躍した武将です。通称を杢助といい、安藤直次の父としても知られています。彼の生涯は、徳川家康に仕えた旗奉行としての活動と、三方ヶ原の戦いでの壮絶な戦死によって特徴づけられます。

安藤基能は、安藤家重の子として生まれました。詳細な生年は不明ですが、戦国時代の動乱期に武将として頭角を現し、徳川家康に仕えることになります。旗奉行という役職は、戦場において旗印を管理し、軍の士気を高める重要な役割を担っていました。彼の忠実な働きぶりは、家康からの信頼も厚かったと推測されます。

元亀3年12月22日（1573年1月25日）、三方ヶ原の戦いにおいて、安藤基能は壮絶な最期を遂げます。この戦いは、徳川家康軍と武田信玄軍との間で繰り広げられた激戦であり、家康軍は大敗を喫しました。その混乱の中で、安藤基能もまた、戦場で命を落としたのです。彼の死は、戦国時代の武将の宿命を象徴するものと言えるでしょう。

法名は道賢とされており、妻は石川清兼の娘であったと伝えられています。彼の家系は、その後も続き、子息である安藤直次もまた、武将として活躍することになります。安藤基能の生涯は、戦国時代の武将としての忠義と、激しい戦乱の中で生きた人々の姿を今に伝える貴重な記録です。

参考文献

『日本外史下』（有朋堂書店、1921年、640p）
『新訂寛政重修諸家譜17』（続群書類従完成会、1965年、168）

これらの文献は、安藤基能の生涯や家系についてより詳しく知るための貴重な資料となります。

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