安藤忠恕

安藤忠恕

安藤忠恕（あんどう ただひろ、1941年3月9日 - 2010年4月30日）は、日本の政治家であり、第16代宮崎県知事です。宮崎県西都市出身で、宮崎県立妻高等学校、宮崎大学学芸学部を卒業後、1964年に宮崎県庁に入庁しました。

県庁職員としてのキャリア

県庁では、総務部人事課長や商工労働部長などを歴任し、県政に深く関わりました。1998年に県庁を退職しましたが、翌年には宮崎県知事選に出馬し、一度は落選を経験しています。

宮崎県知事として

2003年、安藤忠恕は「草の根選挙」を展開し、自営業者や主婦層の支持を集め、宮崎県知事に初当選しました。この選挙では、前知事の後継と目されていた候補者を破るという番狂わせを起こしました。2005年には、公約通り元体操選手の坂佳代子を副知事に起用しました。

官製談合事件と辞任

しかし、2006年11月に宮崎県官製談合事件が発覚し、安藤知事はその責任を問われることになります。県議会で不信任決議案が可決された後、当初は辞職を否定しましたが、最終的には辞任の意思を表明し、12月4日に知事職を辞任しました。その後、競売入札妨害（談合）容疑で逮捕され、裁判で懲役3年6月の実刑判決を受けました。

その後と死

控訴しましたが、2010年4月30日、悪性リンパ腫のため入院先の病院で死去しました。享年69歳でした。後任の知事となった東国原英夫は、安藤氏の県政への貢献を認めつつ、その死を悼むコメントを発表しています。

略歴

1964年3月：宮崎大学学芸学部卒業
1964年4月：宮崎県庁入庁
1982年4月：総務部財政課財政主幹
1983年4月：福祉生活部障害援護課課長補佐
1984年4月：土木部管理課課長補佐
1986年4月：環境保健部環境保全課長
1988年4月：総務部人事課長
1990年4月：企画調整部リゾート・シルバー・振興拠点推進局長
1992年4月：企画調整部次長
1993年4月：人事委員会事務局長
1995年4月：商工労働部長
1998年3月：県庁を退職
1999年8月：宮崎県知事選挙に落選
2003年8月：宮崎県知事選挙で初当選
2006年11月：官製談合事件が発覚
2006年12月1日：県議会で知事不信任決議案が可決
2006年12月3日：宮崎県知事辞職を表明
2006年12月4日：県議会の決議を受けて辞職
2006年1[[2月8日]]：競売入札妨害（談合）容疑で逮捕
2006年12月28日：競売入札妨害容疑で起訴
2007年2月8日：事前収賄と第三者供賄容疑で追起訴
2009年3月27日：宮崎地方裁判所で懲役3年6月、追徴金2000万円の一審判決
2010年4月15日：福岡高等裁判所で控訴棄却
2010年4月30日：死去

関連人物

黒木博：安藤忠恕の前々任の宮崎県知事。安藤が秘書を務めた。
東国原英夫：安藤忠恕の後任の宮崎県知事。

安藤忠恕は、県職員から知事に上り詰めたものの、その後の事件により波乱の生涯を送った人物です。彼の足跡は、宮崎県政史において重要な教訓として語り継がれています。

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