宋津宇

宋津宇（ソン・ジヌ）

宋津宇（ソン・ジヌ、1966年2月16日生まれ）は、韓国の忠清北道槐山郡出身の元プロ野球選手で、投手として活躍していました。2014年時点では、彼は韓国プロ野球で唯一の200勝を達成した投手として知られています。彼の経歴は高校時代から始まり、多くの栄光と挑戦の中で輝かしい実績を積み重ねました。

経歴

プロ入り前

宋津宇は1982年、世光高校での活躍を通じて全国高校野球大会で優勝し、その後東国大学に進学。しかし、学校生活の途中でひじのケガに悩まされ、一時は野球から遠ざかることもありました。卒業後、韓国での実業団チームに参加し、1988年ソウルオリンピックでは代表としても活躍しました。1989年にはようやくビングレ・イーグルスに入団しました。

現役時代

デビュー戦で完封勝利を収めた宋津宇は、1989年シーズンからその存在感を示しました。この年に9勝10敗9セーブを記録し、以降は主に抑えとしてチームを支えました。1990年には最優秀救援賞、1992年には最多勝と最優秀救援を受賞し、ビングレ・イーグルスの黄金時代を築く一翼を担いました。日韓プロ野球スーパーゲームにも出場し、海外での試合経験も積んでいます。

1994年にチーム名がハンファ・イーグルスに変更されても、宋津宇はエース投手としての地位を維持。特に1999年には15勝を上げ、韓国シリーズ制覇にも貢献しました。また、2000年にはノーヒットノーランを達成し、これにより彼の名声は一層高まりました。韓国プロ野球選手会の初代会長にも選ばれ、選手たちの権利を守る役割も果たしました。

彼のキャリアはますます華々しいものとなり、2006年には史上初の通算200勝を達成。さらに、2008年には実働20年を遂げ、プロ野球界で最年長の選手となりました。2009年には通算3000投球回を達成しましたが、シーズンの終わりに現役引退を宣言し、その後大田で引退試合が行われました。

引退後の活動

引退後、宋津宇は日本プロ野球・読売ジャイアンツにてコーチ研修を受けた後、母校のハンファで2軍のコーチを務めました。その後、1軍コーチへと昇進し、さらに韓国代表のコーチとしても実績を残しています。特に2015年のWBSCプレミア12で韓国代表を優勝に導いたことが評価されています。

2017年には再びハンファに戻り投手コーチとして活躍し、その後は独立リーグのスコアボン・ハイエナの監督を務めましたが、チーム解散に伴い短期間での退任となりました。

プレースタイルと人物

宋津宇は、韓国プロ野球随一の技巧派投手として知られています。左のスリークォーターから投じるストレートや、変化球を駆使し、打者を翻弄するスタイルが特徴です。奪三振率は最高ではありませんが、安定した投球が光り、試合のペースを早めるスタイルから多くのファンに支持されました。

また、彼はプロ野球界の名選手たちによる「星球会」を設立し、その会長を務め、さまざまな慈善活動にも力を注いでいます。プライベートでは、息子もプロ野球選手として活躍していましたが、問題を抱える場面もありました。ソン・ジヌの功績は、韓国プロ野球史に永遠に刻まれることでしょう。

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