完全無欠のロックンローラー

完全無欠のロックンローラー

「完全無欠のロックンローラー」は、アラジンの記念すべきデビューシングルで、1981年11月14日にリリースされました。このシングルは、当時の音楽シーンに鮮烈な印象を残し、アラジンの名を広めるきっかけとなりました。

アラジンは、名古屋商科大学の学生バンドであり、高原茂仁（現在の芸名は高原兄）がそのリーダーを務めていました。高原は高校時代から「ヤマハポピュラーソングコンテスト」、通称ポプコンに参加し、名古屋に移った後もその活動を続けました。彼は音楽理論を学び、様々な音楽ジャンルに挑戦しながら、グランプリを目指して楽曲を制作していました。

バンド名の「アラジン」は、高原が大学二年生の時に仲間と結成したもので、フォークソング同好会にあった石油ストーブの名前に由来しています。このバンドのスタイルは、ポップスやフォーク、バラードなど多様でしたが、特に「完全無欠のロックンローラー」は彼らの目標に沿った楽曲として誕生しました。高原は「スネークマンショー」の影響を受け、ダンスや衣装のスタイルを原宿の竹の子族からインスパイアされたと語っています。

この曲が完成し、ついにポプコンで念願のグランプリを獲得した高原は、その瞬間を自らのデビューへと繋げました。この成功は、アラジンのファーストシングルとしてメジャーデビューする道を開いてくれたのです。

「完全無欠のロックンローラー」は、1981年に放送されたTBSの音楽番組「ザ・ベストテン」で初めて取り上げられました。1982年1月21日にはランキングの第9位に入るなど、一時期、人気を博しました。特に2月4日には最高位の第5位に達し、合計5週間にわたり10位以内にランクインしました。

しかし、アラジンはその後この曲のようなヒットに恵まれず、一発屋として知られることになりました。アラジンや高原兄についてさらに詳しい情報は、彼らに関する他の資料でも確認することができます。

収録曲

すべての曲は高原茂仁が作詞・作曲を手掛け、アラジンが編曲しています。

• - 完全無欠のロックンローラー (4:16)
• - 道化師

カバー

この曲はさまざまなアーティストによってカバーされており、例えば1982年には斎藤清六のアルバム『なんなんなんだ!?』に収録されました。また、2010年にはRIKIがカバーアルバム『男唄』で再演しています。

その他のエピソード

「完全無欠のロックンローラー」は、1984年から1986年にかけてフジテレビ系列で放送された『月曜ドラマランド』の『意地悪お手伝いさん』で替え歌として使用されました。この替え歌は元々1982年に放送された特番で披露されたもので、主題歌として新たに歌われたものです。また、高原はこの曲の一部分を民謡の秋田音頭や横浜銀蠅の楽曲から引用したことも明かしています。

「完璧なロックンローラー」は、アラジンの音楽の頂点を指し示す象徴的な曲であり、彼らの歴史においても欠かせない存在となっています。

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