宍戸幸之

宍戸幸之：異色のプロレスラー、その軌跡

宍戸幸之（ししど こうじ）は、1972年1月2日生まれの元プロレスラーです。闘龍門14期生として入門するも、デビュー前に退団。その後、DRAGON GATEのスタッフとして売店などで働いていました。

旗持ちオヤジからプロレスラーへ

2006年、DRAGON GATEのユニット「戸澤塾」開校時、戸澤アキラと共に塾旗を持って登場。当初は「旗持ちオヤジ」としてリングサイドに立つだけの存在でしたが、アンソニー・W・森との抗争をきっかけに注目を集めます。マグナムTOKYOが勝利条件として宍戸を要求したことで、その存在がクローズアップされました。

ユニット「マッスル・アウトローズ」との抗争中、旗を折られたことがきっかけでリングイン。渋い低音ボイスでのマイクアピールや、漢らしい振る舞いが人気を博し、森隆行をブレイブゲート王座挑戦に押し上げました。しかし、この行動がマッスル・アウトローズの反感を買い、森の王座挑戦の条件として宍戸自身が試合に出場することになります。

さらに、宍戸はレフェリーの玉岡金太を試合に出すことを要求。結果、宍戸が負ければ女装して旗持ち、玉岡が負ければヒールレフェリーからベビーターンするという変則的なコントラマッチに発展します。2006年10月20日、後楽園ホール大会でプロレスラーとしてデビュー。素人とは思えない動きを見せ、最後は森のアシストから玉岡をフォールし勝利しました。試合後、10年前からプロレスラーを目指していたことを涙ながらに告白。ファンを感動させました。

KING OF GATEへの出場とその後

一夜限りのデビューと思われていましたが、ファン投票によりKING OF GATEへの出場が決定（13位だったものの、鷹木信悟の不参加により繰り上げ当選）。戸澤塾解散後は試合を行っていませんが、リング設営や売店スタッフとして巡業に帯同していました。

2010年4月7日には結婚を発表。現在は地元福島に在住しています。2022年には、宮城県のプロレスBAR「GOLD」主催興行にて、闘龍門時代の同期である愛澤No.1、ヤマダマンポンド組のセコンドとして数年ぶりに復帰しました。

得意技とジャクソン・フロリダ

宍戸の得意技としては、月面宙返りや二段式ムーンサルトプレスなどがあります。また、ジャクソン・フロリダという覆面レスラーとの関係も深く語られています。ジャクソン・フロリダは、ジョンソン・フロリダのパートナーとして登場し、「フロリダ・エクスプレス」「スーパー・フロリダ・ブラザーズ」として活動。膝が極端に弱いという特徴があり、ムーンサルトプレスやジャンピングニーバットの反動で膝を痛め、敗北する試合が多かったようです。杖をサポート器具として使用していました。

オープン・ザ・お笑いゲート王座

宍戸は、オープン・ザ・お笑いゲート王座の戴冠歴もあります。これは、彼のユニークなキャラクターを象徴するものでしょう。宍戸幸之は、その異色の経歴と個性的なキャラクターで、プロレスファンに強烈な印象を残しました。

プロレスラーとしての活動は短期間でしたが、その存在は今もなお、多くのファンに語り継がれています。

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