宏池政策研究会

宏池政策研究会について

宏池政策研究会（こうちせいさくけんきゅうかい）は、かつて自由民主党に存在した派閥であり、党の総裁候補を育てることを目的として設立されました。この派閥は、加藤の乱をきっかけに分裂した宏池会が再合流を進める中で形成されました。特に2007年から2008年にかけて、合流に向けた議論が活発化し、最終的には2008年5月13日のイベントで正式に合流される運びとなったのです。

合流の背景と経緯

宏池政策研究会の設立は、加藤の乱による派閥の分裂直後からの流れの中で自然に進展しました。初めは、宏池会に属していた麻生派をも含めた大德宏池会の構想が存在しましたが、古賀派と谷垣派のハト派色の強さと、麻生派のタカ派色との違いが障壁となり、麻生派を除外した中宏池会構想が浮上しました。これにより、安倍政権下での派閥の再編が進められました。

2007年前半には、古賀が谷垣と複数回の会談を重ね、麻生派を除外した合流の流れを模索しましたが、内部の反発に遭い、その計画は頓挫しました。その後、福田政権時代には福田康夫の支持と共に古賀と谷垣が党内での影響力を増していったことで、再び合流の話題が持ち上がります。

実際の合流

2008年に入り、古賀派と谷垣派の合流に関する議論は加速し、1月16日には合意に達しました。そして、5月13日に開催されたパーティーで正式に合流が宣言され、古賀誠が会長、谷垣禎一が新設された代表世話人に就任しました。この合流により、両派はその後の選挙においても与党内での影響力を強化し、衆議院においては62名の議員数を持つ派閥となりました。

合流による成果と問題

合流後、宏池政策研究会は党内での位置を強化し、町村派や津島派に次ぐ勢力を持つこととなります。これにより、宏池派はかつての弱小派閥の位置から、党内において重要な役割を果たすようになりました。ただし、古賀派主導の合併に対して谷垣派内では反発が強く、合流後の総裁候補の共有に関してはさまざまな意見が寄せられました。

結局、分裂へ

2010年、古賀派と谷垣派の距離は再び広がり、派閥の分裂が現実のものとなります。谷垣自身は総裁選に立候補の意志を示しましたが、古賀からの支援を得られず、最終的には自らの派閥からも見放される形で候補を断念します。その後、古賀が辞任を表明し、岸田文雄が新たに会長に就任するなど派閥内での調整が試みられますが、旧谷垣派出身者の退会などを経て、再分裂に至ることになります。

現在の状況

岸田政権のもと、宏池政策研究会は政治資金問題に直面し、2023年にはその運営に関して疑惑が持ち上がりました。これを受けて岸田は派閥の解散を決定し、2024年1月23日には正式に宏池政策研究会が解散されました。このように、宏池政策研究会はその設立から解散に至るまで、様々な政治的イベントと逆風に翻弄され続けた歴史を持つ派閥でした。

もう一度検索