宗教についての日本共産党の見解と態度

日本共産党における宗教の位置づけ

日本共産党は1975年12月23日の第12回党大会第7回中央委員会総会において、宗教に関する見解と態度を示した。この決議は、信教の自由を全面的に擁護することを明確に述べており、特に政教分離の原則を守ることが不可欠であると強調している。

信教の自由の擁護

日本共産党は、伝道や布教を含む信教の自由を無条件に支持する立場を取っている。政教分離が全面的に実現されることで、信教の自由が真に保障されると考えている。政教分離には2つの重要な側面がある。

1. 国家の中立性: 国家はどの宗教にも特典を与えてはならず、また特定の宗教に対して差別的な扱いをすることも許されない。信仰に関連する問題に対して国家が介入することは一切認められない。

2. 宗教側の権利: 宗教を持つ人々や団体が政治に参加する自由は重要であり、信教の自由を持つ者がその権利を行使することは当然だが、宗教団体が政治的な支持を強制することは、信者の民主的自由を奪う結果につながる。この点が強調されており、特に特定の政党の支持を公式に決定することは避けられるべきだとされる。

日本共産党の不変の原則

日本共産党は、宗教問題に関する国家の介入に反対する立場を今後も堅持することを表明している。この姿勢は、将来にわたる社会においても変わらない基本的な原則である。政教分離の意義を強調し、信教の自由の権利を確保するために、不断の努力が必要だとの見解である。

科学的社会主義と宗教

日本共産党が採用する科学的社会主義は、宗教的な世界観と異なる考え方を持っているが、これは宗教の存在を完全に否定するものではなく、宗教の廃止を求める立場でもない。公式な綱領には、「信教の自由を擁護し、政教分離の原則の徹底をはかる」と明記されており、個々の思想や信条の自由を厳格に保障する意向が示されている。

このような立場から、過去の宗教弾圧に対する歴史的事実に基づく誤解が存在することや、現在の「共産党は宗教を否定している」との誤解についても説明がなされている。

批判的な見解

宗教団体が特定の政党の支持を強制するような関与について、日本共産党は強い反対の姿勢を示している。これは、信者の自由な政治活動を阻害する危険があるからである。特に創価学会については、その反民主主義的な体質が批判され、公明党との関係が「政教一体」として指摘されている。また、霊感商法や不当な勧誘行為、大規模な布教活動に対する見解を個別に公表している。

言及された団体

記事内では、オウム真理教、エホバの証人、パナウェーブ研究所など、さまざまな宗教団体が言及されており、特定の団体の活動に対しても日本共産党の見解が示されている。これにより、さまざまな宗教が持つ特異な側面に対する批判と監視が行われていることがわかる。

結論

日本共産党は、信教の自由を支持し、特定の宗教団体への介入や特定政党との結託を強く批判する立場を取っている。この主張は今後も変わらず、宗教と政治の分離という重要な原則を守り続けることが必要であると信じられている。

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