定慧寺 (鎮江市)

定慧寺は、中国江蘇省鎮江市の焦山風景区に位置する、歴史ある仏教寺院です。その起源は後漢時代の興平元年（194年）に遡り、当時は普済庵と呼ばれていました。

歴史

創建と変遷: 北宋時代の元祐年間（1086年-1094年）には、著名な文人である蘇軾の友人であった仏印が寺衆に推戴され、住持となりました。この際に「普済禅院」と改称されています。元代には「焦山寺」と名を改められました。
明代の再建: 明の宣徳年間（1426年-1435年）には、寺院の中心的な建物である大雄宝殿が再建され、その壮麗さを取り戻しました。
康熙帝の命名: 清の康熙42年（1703年）、康熙帝が南巡の際に焦山寺に立ち寄り、「定慧寺」という名を賜りました。この出来事は、寺院の歴史において重要な転換点となりました。
現代の保護: 1983年には、中華人民共和国国務院によって、定慧寺は漢族地区仏教全国重点寺院に認定されました。さらに、2011年12月には、江蘇省人民政府によって江蘇省文物保護単位にも認定され、その文化的価値が認められています。

伽藍

定慧寺の境内には、以下の主要な建物が配置されています。

山門：寺院の入口を飾る門。
天王殿：四天王像を安置する。
大雄宝殿：本尊を安置する本堂。
海雲堂：修行や法要が行われる場所。
華厳閣：華厳経に関連する施設。

参考文献

[中国仏教協会]]. “鎮江定慧寺” (中国語). [http://www.chinabuddhism.com.cn/zdsy/65/2012-03-13/336.html (2021年8月25日閲覧)

定慧寺は、その長い歴史の中で、数々の変遷を経てきました。創建以来、多くの人々に信仰され、文化的な交流の場として重要な役割を果たしてきた寺院です。その美しい伽藍と豊かな歴史は、訪れる人々を魅了し続けています。

もう一度検索