宝円寺

宝円寺（ほうえんじ）

宝円寺は、石川県金沢市にある曹洞宗の寺院で、「護国山」を山号として有しています。周辺には他の寺院も存在し、小立野寺院群を形成しています。その歴史は、戦国時代にさかのぼります。

歴史

宝円寺は、天正11年（1583年）に加賀藩の始祖である前田利家の手によって創建されました。利家は金沢城の城主となり、この寺院を現在の兼六園の近くに建てました。寺院の創立には、利家が敬愛していた禅僧である大透圭徐を招くことで実現しました。以降、宝円寺は前田家の菩提寺としてその役割を果たし、利家の葬儀もここで執り行われたと言われています。

特に御影堂には、利家が伏見で徳川家康と会見した際に自らの絵と髪を埋めた場所としての伝説があり、非常に重要な場所です。

元和6年（1620年）、加賀藩第三代藩主・前田利常は、寺院を現在の場所に移築するために11,600坪の土地を寄付しました。この移築により寺院の規模は大きくなったと伝えられています。その後、寛文9年（1669年）には、第五代藩主前田綱紀によって本堂、客殿、庫裏および山門の改築が行われました。

宝円寺は時折火災に見舞われ、宝暦の期間中（1751年〜1763年）と明治元年（1868年）には2度の火災に遭いました。しかし、明治の火災で幸運にも焼け残った仁王尊は、鎌倉時代のものであると推され、現在も修復され安置されています。

文化財

宝円寺にはいくつかの重要な文化財があります。2012年（平成24年）8月13日付で、以下の建物が登録有形文化財に指定されています：

• - 本堂
• - 庫裏
• - 山門及び築地塀

これらの文化財は、宝円寺の歴史的および文化的価値を示すものとして大切に保護されています。

外部リンク

もっと詳しい情報は、「曹洞宗 護国山 宝円寺」の公式サイトをご覧ください。

宝円寺は、歴史の深い文化財としてだけでなく、宗教的な意味や地域の重要な拠点ともなっています。あたかも時間を超えて、過去と現在をつなぐ存在として、多くの人々が訪れる寺院です。

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