宝塚市立図書館

宝塚市図書館:宝塚の文化を支える読書拠点



宝塚市図書館は、兵庫県宝塚市に位置する公共図書館です。市民の読書活動支援を目的とし、充実した蔵書と多様なサービスを提供しています。

図書館の構成



宝塚市図書館は、中央図書館と西図書館の2つの主要図書館に加え、中山台分室、山本南分室、小浜・安倉分室の3つの分室、そして移動図書館「すみれ号」から構成されています。2023年度の統計によると、全館の蔵書数は69万冊を超え、年間貸出数は189万冊以上にのぼります。これだけの規模の図書館システムは、市民の読書需要を十分に満たす存在といえます。

歴史:自動車文庫から現代の図書館システムへ



宝塚市図書館の歴史は、1966年に開始された自動車文庫「たから号」に遡ります。その後、小規模な図書室を経て、1975年には美術関係資料を専門に扱う「聖光文庫」が設置されました。1980年宝塚市図書館条例が制定され、同年10月2日、現在の宝塚市立中央図書館が開館しました。

その後、西図書館や複数の分室が開設され、移動図書館「すみれ号」の運行開始、阪神・淡路大震災からの復興など、幾多の変遷を経て、現在の充実した図書館システムが構築されました。特に、1994年の西図書館開館、そして2011年と2020年の分室開設は、市民の利便性向上に大きく貢献しています。

中央図書館:宝塚文化の中枢



宝塚市立中央図書館は、宝塚市清荒神に位置し、宝塚市立文化施設ベガ・ホールと併設されています。阪急宝塚線清荒神駅南口すぐの好立地で、アクセスも良好です。3階建ての建物は、1階がガラス張りになっており、電車の走る様子を眺めながら読書を楽しむこともできます。

35万冊を超える図書に加え、新聞・雑誌、点字・録音図書、AV資料など、多様な資料を所蔵しています。聖光文庫も中央図書館内にあり、美術史や宝塚歌劇に関する貴重な資料も閲覧可能です。聖光文庫は、清荒神清澄寺境内に所在する鉄斎美術館からの寄付金によって運営されています。

西図書館:西地区の拠点



宝塚市立西図書館は、宝塚市小林に位置し、西公民館と共用された4階建ての建物の1階と2階を使用しています。阪急今津線小林駅から徒歩3分とアクセス良好です。19万冊を超える図書コレクションを誇り、新聞・雑誌、点字・録音図書、AV資料も備え、中央図書館に次ぐ規模を誇ります。中央図書館と同様に、AV資料など、専門性の高い資料も所蔵している点が特徴です。

分室と移動図書館:地域密着型のサービス



中山台分室、山本南分室、小浜・安倉分室の3つの分室は、地域住民にとって身近な図書館として機能しています。また、移動図書館「すみれ号」は、市内各地を巡回し、地域住民へのサービス提供を担っています。約4,000冊の蔵書を積載し、中央図書館蔵書の予約も受け付けています。

サービス:利用者登録と便利な機能



図書館の入館と閲覧は誰でも可能ですが、館外貸出には利用者登録が必要です。宝塚市内在住・在勤・在学者、そして阪神間7市1町在住者も利用できます。インターネット予約や貸出状況確認などの便利なサービスも提供されており、市民の利用をサポートしています。さらに、有料・無料の郵送貸出サービスもあり、育児や介護で図書館へ行くことが難しい市民にも配慮されています。

宝塚市図書館は、充実した蔵書、多様なサービス、そして地域密着型の運営で、宝塚市民の文化生活を支える重要な役割を担っています。今後も、市民ニーズに応じた発展が期待されます。

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