実況パワフルプロ野球Basic版2001

『実況パワフルプロ野球Basic版2001』は、2001年3月29日にコナミから発売されたNINTENDO 64用野球ゲームです。この作品は、日本のコナミがROMカセットで発売した最後のゲームタイトルとなりました。

ゲーム内容は、『実況パワフルプロ野球2000』をベースとしており、野球ゲームとしての基本的な部分はそのままに、ゲームバランスの調整と選手データの更新が行われています。2001年度のプロ野球選手データが反映されているため、当時の最新の選手情報でプレイすることができました。ただし、当時西武ライオンズに所属していたカブレラの登録名が、本作では「キャブレラ」となっている点には注意が必要です。この現象は『パワプロクンポケット3』でも同様に見られました。

本作の最大の特徴は、サクセスモードが搭載されていないことです。通常、パワプロシリーズでは、選手育成モードであるサクセスモードが中心的な役割を果たしていますが、『Basic版2001』では、その代わりに、他のパワプロシリーズ作品との連携機能が搭載されています。具体的には、『パワポケ3』と『パワプロ2000』で育成した選手を、パスワードを通じて本作に転送し、使用することが可能でした。これにより、過去の作品で育て上げた選手を、新たな舞台で活躍させることができるという、シリーズファンにとっては嬉しい機能が実現しました。

また、理由は明らかにされていませんが、実況アナウンサーやウグイス嬢による、一部の新人選手や新外国人選手の選手名の音声が収録されていません。この点は、ゲームの臨場感を重視するプレイヤーにとっては、やや残念な点かもしれません。

『パワポケ3』で作成した選手を転送した場合、本作では超特殊能力も作動します。この仕様は、GC版の『実況パワフルプロ野球11』、『実況パワフルプロ野球12』を除き、PlayStation 2と任天堂ハードのダブルプラットフォーム時期（パワプロ9～12、14（Wii）、15）では、超特殊能力が転送時に消去されるという仕様とは異なります。任天堂系シングルプラットフォームに戻った『実況パワフルプロ野球NEXT』では、再び超特殊能力が作動するようになりました。

『実況パワフルプロ野球Basic版2001』は、サクセスモードがないという点で、従来のパワプロシリーズとは一線を画していますが、その代わりに、他の作品との連携機能や、超特殊能力の仕様など、独自の魅力を持った作品として、一部のファンから支持されています。

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