実用英語技能検定

実用英語技能検定（英検）

実用英語技能検定（じつようえいごぎのうけんてい、英: EIKEN test）は、日本国内で広く受け入れられている英語の語学検定試験です。この試験は公益財団法人日本英語検定協会（Eiken Foundation of Japan）によって実施されており、一般的には「英検」という略称で知られています。英検は、英語の実用的な能力を測定することを目的としており、さまざまな級によって受験者の英語のスキルを評価しています。

試験の概要

英検は、初心者向けの5級から、大学卒業程度に相当する1級までの7つの級に分かれています。受験者は、自分の英語能力に応じた級を選んで受験できます。各級には、筆記試験、リスニングテスト、さらにはスピーキングテストがあり、特に上級の級になると、英作文や英語による面接が求められます。

1次試験では、筆記テストに加えてリスニングテストが実施され、多くの級では英作文も含まれています。特に1級の試験は、エッセイ形式で200語程度の英作文を求められるなど、高度な英語力が必要とされます。3級以上では、1次試験に合格した者が面接試験を受ける必要があります。4級と5級では、希望者がスピーキングテストを追加で受験することができます。

受験方法と試験内容

受験者は、希望する試験日に申し込みを行い、選択した会場で試験を受けます。英検の試験は主に日曜日に実施され、一次試験と二次試験は別日程で行われます。一次試験では、リーディング、リスニング、ライティングのスキルが評価されます。二次試験は、主に英会話の能力を測定するための面接形式となっています。

特に英検1級は、非常に難易度が高く、TOEICで900点以上を獲得する人でも合格が難しいとされています。例えば、日本の公立中学校や高校における英語教師の中でも、英検準1級以上やTOEIC730点以上の資格を持つ者は比較的少数です。

受験者数と受験料

英検は日本国内で人気を誇り、2018年度の志願者数は約386万人に上りました。高校生以下の受験者が全体の88%を占めており、特に中学校や高校生の受験が多いことが特徴です。ただし、近年は受験料の高騰が問題視されています。3級の受験料は2002年度の2,000円から、2022年度には6,400円に達し、1級は5,500円から11,800円になります。

試験形式の変更

2024年度からの試験では、ライティングテストに新しい問題形式が導入される予定です。また、従来の屁理屈形式や筆記試験に加え、デジタル環境での受験が可能になるなど、新しい試みが行われています。

英検の認知度と影響

英検の合格証書は、日本国内の多くの教育機関や企業で評価され、就職活動や入学試験においても重要な指標とされています。特に公立中学校や高校では、取得した級に応じた合格判定が行われたり、内申点に加算されたりすることが多く、実用的な資格としての価値があります。また、英検合格者は、各種試験や採用においても優遇される傾向があります。

結論

実用英語技能検定は、日本における英語能力の指標として長い歴史を持ち、多くの人々にとって有意義な資格の一つです。今後も、英語を学ぶ多くの人々に寄り添った検定として、さらなる発展が期待されています。

もう一度検索