実録犯罪史シリーズ

実録犯罪史シリーズとは

『実録犯罪史シリーズ』は、1991年から1993年にかけてフジテレビで放送されたテレビドラマのシリーズです。このシリーズは、実際に発生した事件を基にしており、特に広く知られている金嬉老事件や三億円事件をはじめ、さまざまな犯罪を題材としています。シリーズ全体で10作品が放送され、1作品は未放送となっています。

劇中では、登場人物の名前や一部のストーリーがフィクションとして変更されることがあるため、リアルな事件とドラマの表現が巧みに組み合わされています。多くの視聴者に衝撃を与え、当時の社会を反映したドラマとして、記憶に残る作品群となっています。

放映された作品

このシリーズに含まれる作品は以下の通りです。

1. 『金（キム）の戦争』
初回放送は1991年4月で、金嬉老事件を中心に描かれました。脚本は早坂暁、監督は小田切正明が担当しました。主演はビートたけしが務め、樹木希林や李恵淑など多彩なキャストがそろいました。

2. 『昭和の説教強盗』
1991年5月に放送されたこの作品は、詐欺と強盗の要素を取り入れた物語で、妻木松吉の事件をモチーフにしています。片岡鶴太郎が妻木役を演じ、監督は前田陽一が務めました。

3. 『恐怖の二十四時間』
西口彰による連続殺人事件をテーマにしたこの作品は、1991年9月に放送されています。製作は中島丈博が手がけ、役所広司が主演しました。

4. 『危険な花嫁』
1991年11月に放送されたこの作品は、札幌でのテレクラ殺人事件を描いています。脚本は佐伯俊道が担当し、藤田朋子や美保純などが出演しました。

5. 『新説・三億円事件』
1991年12月に放送されたこの作品は、三億円事件を新しい視点で描くもので、脚本は岩間芳樹、監督は小田切正明が担当しました。主演は織田裕二です。

6. 『替え玉』
1992年2月に放送されたこの作品は、佐賀の替え玉保険金殺人事件をテーマにしています。小川真由美が主演し、安倍徹郎が脚本を手がけました。

7. 『国際指名手配第1号』
1992年4月放送。日本で初めて国際指名手配された窃盗犯の物語を描き、石橋蓮司が主演しました。

8. 『弘前大学教授夫人殺し』
1992年5月に放送され、弘前大学教授の妻が殺された事件を題材としています。近藤真彦や平田満などがキャストに名を連ねました。

9. 『最期のドライブ』
1992年6月に放送されたこの作品は、80年代に発生した富山・長野の連続女性誘拐殺人事件を基にしています。室井滋が主演するなど、地元出身者が多数出演しています。

10. 『浅虫温泉放火事件』
1993年1月に放送されたこの作品は、青森県の浅虫温泉での冤罪事件を描いています。市原悦子が主演し、脚本は国弘威雄が担当しました。

未放送作品

シリーズには、1993年3月に放送予定であったものの、実際の事件の進展によって中止となった『闇に咲く女 杉並老女殺人事件』があります。

ソフト化

このシリーズの中からいくつかの作品、特に『金（キム）の戦争』や『昭和の説教強盗』といった作品はVHSビデオソフトとしてリリースされました。

まとめ

『実録犯罪史シリーズ』は、実在の事件を題材にしたドラマで深いテーマが多くの視聴者に話題を呼びました。犯罪の歴史を再現し、その中で人間の心理や社会の暗い面を考察する貴重な作品です。シリーズ全体として、日本の犯罪ドラマの金字塔とも言える存在です。

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