宣州

宣州（せんしゅう）

宣州は、中国にかつて存在した州であり、おおよそ現在の安徽省南部に位置していました。その歴史は、南北朝時代にまで遡ります。

魏晋南北朝時代

422年（南朝宋の永初3年）、南豫州としてその起源を持ちます。この南豫州が、後の宣州へと発展していきます。

隋代

589年（開皇9年）、隋が陳を滅ぼした際、南豫州は宣州と改称されました。これは、新たな王朝による地方統治の再編の一環でした。しかし、607年（大業3年）には、州が廃止され郡が置かれることになり、宣州は宣城郡と名を改められました。この宣城郡は、下部に6県を管轄していました。隋代における行政区分の詳細は以下の通りです。

唐代

620年（武徳3年）、唐が杜伏威を降伏させると、宣城郡は再び宣州と改められました。しかし、742年（天宝元年）には、再び宣城郡と改称されるという変遷を辿ります。その後、758年（乾元元年）には、宣城郡は最終的に宣州の称に戻されました。唐代の宣州は江南西道に属し、宣城・当塗・広徳・溧陽・溧水・南陵・涇・寧国・旌徳・太平の10県を管轄していました。

宋代

宋代に入ると、宣州は江南東路に属し、宣城・南陵・涇・寧国・旌徳・太平の6県を管轄しました。そして、1166年（乾道2年）に、宣州は寧国府に昇格し、その歴史に新たな段階を迎えることとなりました。

このように、宣州は時代とともにその名を変え、所属する行政区分も変化しながら、中国の地方行政の一翼を担ってきました。

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