室戸岬町

室戸岬町の概要

室戸岬町（むろとみさきちょう）は、高知県室戸市に属する町です。2015年3月31日の時点で、この町の人口は3,109人で、郵便番号は781-7101です。この地域にはかつて安芸郡津呂村、津呂町、そして室戸岬町が存在しました。

地理

室戸岬町は室戸市の南端に位置し、東側は太平洋に、西側は土佐湾に面しています。この町は南北に約7キロメートルにわたる区域を誇っています。北側と西側は室津・領家と接し、さらに北側には佐喜浜町があります。海岸には国道55号や、北から南へ延びる高知県道203号室戸公園線（通称：室戸スカイライン）、市の中心部から三津地区に向かう高知県道202号椎名室戸線が走っています。

海洋と自然

この町は自然に恵まれており、太平洋や土佐湾の美しい海が広がっています。観光名所には室戸岬があり、独特な岬の景観が魅力です。また、尾垂山が町の北部にそびえ、自然愛好家にとって訪れる価値のある場所です。さらに、椎名川が流れ、その清流は地域の生態系を支えています。

歴史

室戸岬町の歴史は古く、幕末には安芸郡津呂村が存在していました。高知藩領であることが「旧高旧領取調帳」に記されています。明治4年7月14日（1871年8月29日）には、廃藩置県に伴い高知県の管轄となりました。1889年4月1日には町村制が施行され、津呂村が単独の自治体として成立しました。1928年には町制を施行して津呂町となり、翌1929年には室戸岬町に改称されました。

1934年には室戸台風が襲来し、暴風雨と波浪によって海岸近くの集落に甚大な被害をもたらしました。1950年には昭和天皇の戦後巡幸が行われ、1959年には室戸岬町は室戸町・吉良川町・佐喜浜町・羽根村と合併し、新たに室戸市が発足しました。この時から室戸岬町は室戸市の一部として存在するようになります。

交通

交通手段も充実しており、高知東部交通のバスが運行されています。具体的には、高知市から室戸、そして甲浦を結ぶ路線があり、主要な停留所には安芸営業所や室戸岬などがあります。また、自動車の利用者には国道55号、高知県道202号椎名室戸線、そして高知県道203号室戸公園線（室戸スカイライン）が便利です。

施設

室戸岬町には多くの公共施設があり、市立の学校や体育館、郵便局などが存在します。ただし、いくつかの学校は過去に閉校しており、室戸中学校や室戸小学校に統合されました。地域の文化や歴史を伝えるための施設、例えば杉尾神社や薬師寺、そして最御崎寺も点在しています。

著名な出身者

この地域からは数多くの著名人が生まれています。特に捕鯨家の初代多田五郎右衛門やその兄弟、多田吉左衛門、そして漁業経営者で政治家の多田耕太郎などが知られています。また、漫画家の和気一作もこの町の出身者として有名です。

室戸岬町は、豊かな自然と歴史的背景を持つ魅力的な地域です。観光客のみならず、地域住民にとっても大切な場所となっています。

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