室蘭市立常盤小学校

室蘭市立常盤小学校

室蘭市立常盤小学校は、北海道室蘭市緑町に位置していた公立の小学校です。この学校は1876年に授業を開始し、多くの歴史的瞬間を経て成長してきました。2023年8月には校舎の解体が決定し、その長い歴史に幕を下ろすこととなりました。

沿革と成り立ち

常盤小学校の歴史は1876年に遡ります。同年の9月15日に仮校舎で授業がスタートし、11月には開校式が行われ「常盤小学校」と名付けられました。1878年には新しい校舎に移転し、1898年には本町にまた別の新校舎が完成しました。1907年には校旗が制定され、小学校は6学年制を確立しました。

その後の1913年には、「室蘭女子尋常高等小学校」に改称し、教育課程の充実が図られました。時代の変化に伴い、1941年には国民学校令により名称が変わりましたが、終戦後の1945年には授業が再開されています。

1949年には男女共学に移行し、学校名が「室蘭市立常盤小学校」に変更されました。その後も校舎の移転や校章の制定、学校給食の開始など、さまざまな変革を経験しました。

教育活動と施設

学校では特別支援学級も設けられ、必要な支援が受けられるよう配慮されていました。特に2004年から開設された「ひまわり学級」や2005年の「たけのこ学級」は、教育の多様性を広げる重要な役割を果たしました。

また、体育館やプールの改修、屋外施設の整備も行われ、子どもたちが楽しく学び、遊ぶための環境が整備されてきました。特に、1981年に挙行された創立100周年記念式典や1998年の創立110周年記念式典には、地域の多くの人々が参加し、学校の歴史を共に祝いました。

地域との関わり

常盤小学校は周囲の自然と共存し、校舎の立地は緑町に存在する「測量山」の中腹に位置していました。学校への登校時には「常盤坂」と呼ばれる坂道を上る必要があり、この経験が子どもたちの体力を鍛えることにも寄与していました。しかし、冬季には凍結した車道の影響で教師の私有車が使えないこともあったといいます。

アクセスと周辺環境

校舎が存在した地点からは、JR室蘭本線室蘭駅へは車で約4分、徒歩では約27分の距離にあり、通学するにはいくつかの交通手段が用意されていました。また、近隣には緑町会館や妙徳寺などもあり、地域住民との交流が大切にされていました。

最終的に、常盤小学校は2011年3月31日に武揚小学校に統合され、閉校の運びとなりました。130年間にわたる教育の歴史と地域への貢献を経て、室蘭市立常盤小学校はその幕を閉じました。

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