宮内庁東宮職

東宮職について

東宮職（とうぐうしょく）は、宮内庁の内部部局の一つであり、皇太子や皇太子妃、さらには未婚の親王や内親王に関連する家政を担当する機関です。この名称は皇太子の別称である「東宮」から由来しています。しかし、2019年5月1日に徳仁が第126代天皇として即位した結果、皇太子が不在となり、東宮職は設置されなくなりました。これにより、同職に代わる形で「皇嗣職」が設置され、皇嗣である秋篠宮文仁親王一家に関する事務を担当しています。これは、宮内庁法の附則第3条に基づく変更です。

事務内容

東宮職の業務は、宮内庁法第6条に基づいており、この法律により「東宮職においては、皇太子に関する事務をつかさどる」と定められています。実際には、東宮職は皇太子の周辺事務に加えて、皇太子妃及びその家族の家政に関する業務も担っていました。このため、当初は東宮職が果たすべき役割は多岐にわたり、一般事務だけでなく、皇族の生活に関するさまざまな事務を包括していました。

職員と組織

東宮職には約70名の職員が在籍しており、これらの職員は国家公務員としての特別職に位置付けられていました。職員には東宮大夫、侍従長、女官長、女官などが含まれ、それぞれ特定の役割を果たしていました。

歴代東宮大夫

1949年（昭和24年）5月31日まで、東宮職における事務は宮内府や総理府の事務官によって行われていましたが、その後1949年から1950年にかけて、特別職としての東宮大夫が正式に設けられました。これにより東宮大夫の地位が官職として確立されました。

歴代東宮侍従長

東宮職の中でも重要な役割を担う侍従長の歴史も、多くの著名な人物がその任にあたっており、皇太子及びその家族の公的な活動を支えてきました。

歴代東宮女官長と女官

東宮女官長は特別職として、一般に一名が任命され、この役職に就く人物は通常、旧華族や政府の高官の夫人などから選出されていました。女官には、女官長を含め、通常4名程度が設けられています。これらの職員は、皇太子妃の生活を支える重要な役割を担い、皇族の公務やプライベートの活動をサポートしていました。

結論

結局、東宮職は日本の皇太子に特化した職務機関として設立され、多くの伝統的な役割を果たしてきました。しかし、時代の変化と共に皇太子が空位になることに伴い、その存在意義が変わりました。今後は皇嗣職がその役割を引き継ぎつつ、日本の皇族の歴史と文化を継承していくことになります。

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