特別職

特別職とは

特別職（とくべつしょく）とは、日本の公務員制度における特定の職種を指します。この職は国家公務員法および地方公務員法に基づき、一般職とは異なる扱いを受けます。日本の公務員制度では、特別職は選挙や委嘱によって任命されることが多く、一般職とは異なる服務規定が適用されることが特徴です。

特別職の定義

特別職は、国家公務員および地方公務員の両方で存在します。国家公務員法の第2条第3項や地方公務員法の第3条第3項に明記されており、これに該当する職は通常の選考試験を経ずに、直接選挙や政治的な任命により就任します。国家公務員の場合、防衛省職員など特別な規律に服する職が含まれます。

特別職には立法や司法に関連する職も含まれており、例えば裁判官や国会議員もこのカテゴリーに入ります。ただし、これらの職は特別職としての特性を持ちながらも、一定の制約を受けます。

国家公務員の特別職

国家公務員の特別職は多岐にわたります。これには内閣総理大臣や国務大臣、副大臣、大臣政務官、各種監察官などが含まれます。これらの職は、国会の議決や選挙によって選ばれるものであり、職務の性質上、特別な扱いが必要とされる職も多く存在します。たとえば、内閣法制局長官や国家安全保障局長などはその一例です。

特別職には、裁判官や国会職員も含まれます。特に裁判官は司法の独立性を保障するため特別な扱いが求められ、国家公務員法の適用を受けない特性があります。国会職員も、立法府に関する特殊な役割を担っています。

地方公務員の特別職

地方公務員における特別職は、地域の特性やニーズに応じた職が多いです。地方公共団体の長や議会の議員、副知事などが該当し、選挙によって選ばれる必要があります。また、地方公営企業の管理者、委員会の構成員や臨時・非常勤の職も特別職に分類されます。

地方公務員には、消防団員や民生委員といった特定の役割を持つ職種も含まれ、一般の行政事務を行う職ではなく、特定の職務を担うためのポジションが多いです。このことが、地方公務員の特別職の特徴と言えます。

特別職の給与と規定

特別職の給与は、その職に応じた法律によって規定されています。たとえば、裁判官の報酬は裁判官の報酬等に関する法律によって決められています。また、防衛省職員の給与は、防衛省の職員の給与等に関する法律に基づいて管理されています。

特別職には、廃止された役職も存在し、郵政民営化に伴う日本郵政公社の役員や、内閣情報通信政策監などはその一例です。

結論

特別職は、日本の公務員制度において非常に重要な役割を果たす職種であり、その多様性と特殊性が大きな特徴です。国家公務員と地方公務員の両方において、特別職は公務に従事する活発な方々を支えるための制度であり、社会における重要な機能を担っています。

もう一度検索