宮前町 (名古屋市)

宮前町（みやまえちょう）は、かつて愛知県名古屋市中区に存在した地名です。この町名は、その地域が白山神社の前方に広がっていたことに由来するとされています。

歴史

宮前町は、1909年（明治42年）10月1日に、愛知郡千種町の一部が名古屋市中区に編入される形で誕生しました。この時、名古屋市中区宮前町として新たな歴史を歩み始めます。しかし、その後の行政区画の変更により、宮前町は何度かその姿を変えることになります。

1944年（昭和19年）2月11日には、宮前町の一部が新設された栄区に編入され、栄区宮前町が成立しました。この措置により、一つの町名が二つの行政区に分かれることとなりました。しかし、この状態は長くは続きません。

1945年（昭和20年）11月3日、栄区が廃止されたことに伴い、栄区宮前町は中区宮前町に統合され、再び一つの町名として統一されました。この再統合により、宮前町は元の姿を取り戻しました。

1947年（昭和22年）5月1日には、宮前町の一部が西塚町に編入され、その範囲は縮小しました。これは、都市計画や区画整理の一環として行われた措置と考えられます。

そして、1977年（昭和52年）10月23日、宮前町は新栄一丁目、新栄二丁目、千代田五丁目に編入され、その歴史に幕を閉じました。この編入により、宮前町という地名は地図上から消滅しましたが、その名前は今もなお、地域の記憶の中に残っています。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。ISBN 4-04-001230-5。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。

関連項目

* 名古屋市の地名

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