宮城県道・山形県道12号白石上山線

宮城県道・山形県道12号白石上山線は、宮城県白石市と山形県上山市を結ぶ主要地方道です。総延長は約60.6kmで、宮城県側が約35.1km、山形県側が約25.6kmとなっています。この県道は、奥羽山脈の蔵王連峰を東西に横断するルート上に位置し、その一部は蔵王エコーラインとして知られています。

蔵王エコーライン

蔵王エコーラインは、蔵王町倉石岳から上山市永野までの約26kmの区間を指し、白石上山線の約40%を占めます。1962年に全線開通し、当初は有料道路でしたが、1985年に無料開放されました。春には「雪の回廊」と呼ばれる雪壁が現れ、秋には紅葉の名所として多くの観光客が訪れます。特に紅葉シーズンには、宮城県側から刈田岳山頂へ向かう区間で渋滞が発生しやすくなります。

季節ごとの魅力と注意点

蔵王エコーラインは四季折々の美しい風景が楽しめることで有名です。

春: 冬季閉鎖解除後には、道路の両側に雪の壁がそびえ立つ「雪の回廊」が現れます。雪の壁を歩くツアーも開催されます。
夏: 新緑が美しく、避暑地としても最適です。
秋: 紅葉の名所として知られ、山々が色鮮やかに染まります。ただし、観光シーズン中は渋滞が発生しやすいので注意が必要です。
冬: 豪雪地帯のため、11月上旬から4月下旬まで冬季閉鎖されます。夜間閉鎖は、冬季閉鎖前後の期間に実施されます。

また、宮城県側では、時間雨量や連続雨量、積雪深に応じて通行止めとなる場合があります。

歴史

1993年に、主要地方道として指定されました。

ルートの特徴

蔵王エコーラインは、奥羽山脈の蔵王連峰を横断するため、変化に富んだ地形と景観が特徴です。山裾付近は深い森林地帯で、標高が上がるにつれてハイマツに覆われた景色に変わります。最高地点の刈田峠（標高1606m）付近では、岩肌が露出した荒涼とした風景が広がります。刈田峠は、東北地方を南北に貫く奥羽山脈の自動車が通行できる峠の中で最も高い場所に位置しています。山形県側は高原地帯で、新緑や紅葉が特に美しいエリアです。

周辺施設

沿線には、遠刈田温泉、すみかわスノーパーク、蔵王坊平ライザワールドスキー場などの観光施設があります。

注意事項

2015年には、蔵王山の火山活動の影響で開通が延期されました。火山活動の状況によっては、通行規制が行われる場合がありますので、事前に情報を確認するようにしてください。

蔵王エコーラインを通行する際は、事前に道路状況や天候を確認し、安全運転を心がけてください。冬季閉鎖期間や通行規制にも注意が必要です。また、観光シーズン中は渋滞が発生しやすいので、時間に余裕を持った計画を立てることをお勧めします。

蔵王の豊かな自然を満喫できるこの道は、ドライブやツーリングに最適です。ぜひ一度、訪れてみてください。

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