宮城県防災航空隊

宮城県防災航空隊について

宮城県防災航空隊は、宮城県の消防防災ヘリコプターを運用する組織で、県庁が管轄しています。この隊は、県内の消防本部から派遣された救助隊員で構成され、さまざまな行政活動とともに救急・救助・消防などの任務を行っています。また、運航の管理は東北エアサービス株式会社に委託されており、活動の効率を高めています。基地は仙台市消防ヘリポートに設置され、仙台市消防航空隊と近接しており、連携を強化しています。これにより、災害発生時には迅速に対応できる体制が築かれています。

地域との連携

宮城県防災航空隊は、仙台市消防航空隊と協力し、宮城県広域航空消防応援協定に基づく連携を行っています。この協定により、運航不能時の助け合いや、24時間体制での当番制度の運用が実現されています。隊の使用機体には、「みやぎ」という愛称がつけられ、多くの地域住民に親しまれています。

組織の歴史

設立からの歩み

この組織は1991年10月1日に設立され、その後の展開として1992年2月に仙台ヘリポートを基地に業務を開始しました。初となる機体は川崎BK117B-1であり、設立から数年後、機体が川崎BK117B-2に更新されました。

2000年には、日本の有珠山で発生した噴火への応援派遣が行われ、2001年には基地を現在の仙台市消防ヘリポートへ移転しました。このように、県外の大規模な災害にも関与し続けており、2004年の新潟県中越地震などにも緊急支援を行っています。

大震災とその後

特に衝撃的だったのは、2011年3月11日に発生した東日本大震災です。隊員たちは、地震直後の状況をすぐに把握し、仙台市消防ヘリポートに戻りましたが、津波の影響で基地が壊滅する事態に見舞われました。しかし、川崎重工からの無償供与によって、新たに機体を得て活動を再開しました。とはいえ、最初の数回は救難機材を持たない状態での活動であり、限られた支援しか行なえませんでした。

その後、長崎県の防災航空隊から機材を一時的に与えられ、2012年には救難活動が再び可能になりました。また、同年9月には事務所が岩沼市の東北エアサービス内に移転され、さらなる基盤整備が進められました。最後に、2013年には新たな代替機が配備され、現在の運航が安定した形で行われているのです。

現在の拠点

2018年4月、事務所や新庁舎、格納庫が岩沼市空港に移転し、より機能的な基地が整備されました。これにより、活動への支援がより一層強化されることが期待されます。

まとめ

宮城県防災航空隊は、多くの災害に即応する能力を持つ組織として、県内外の様々な活動に積極的に関与しています。これからも地域の安全と防災への貢献が期待されます。

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