宮島未奈

宮島未奈：小学生からの夢を叶えた小説家

宮島未奈氏は1983年静岡県生まれの小説家です。現在、滋賀県大津市在住。京都大学文学部卒業という経歴を持ち、宮島ムーというペンネームも使用しています。

夢の始まりと挫折

小学3年生の読書感想文コンクールがきっかけで、小説家への道を志しました。選考委員からの励ましの言葉が、彼女の創作意欲に火をつけたのです。その後も創作を続けましたが、24歳の時、三浦しをん氏の小説『風が強く吹いている』を読み、自身の力不足を痛感。長年続けてきた執筆活動を一時休止します。

転機と再起

25歳で結婚、公務員を退職し、夫の転勤に伴い大津市へ移住。29歳で出産を機に在宅ワークとしてライターやブロガーを始めます。ブログでは読書記録や地元の情報発信を行い、やりがいを感じていましたが、次第にマンネリ化し、収入も伸び悩み、30代半ばで行き詰まりを感じていました。

しかし、この時、森見登美彦氏の小説『夜行』が大きな影響を与えます。新たな創作意欲が湧き上がり、2017年から新人文学賞への応募を開始しました。

文学賞受賞とデビュー

2018年、宮島ムー名義で「二位の君」が第196回コバルト短編小説新人賞を受賞。その後も精力的に作品を発表し、2021年には「ありがとう西武大津店」で第20回女による女のためのR-18文学賞の大賞、読者賞、友近賞をトリプル受賞する快挙を成し遂げました。

2023年、初の単行本『成瀬は天下を取りにいく』を刊行。この作品は、2024年に第39回坪田譲治文学賞と2024年本屋大賞を受賞し、宮島未奈氏の地位を確固たるものとしました。

作品リスト

単行本

成瀬シリーズ
『成瀬は天下を取りにいく』（2023年3月、新潮社）
『成瀬は信じた道をいく』（2024年1月、新潮社）
ノンシリーズ作品
『婚活マエストロ』（2024年10月、文藝春秋）

アンソロジー収録作品

『超短編！大どんでん返しSpecial』（2023年12月、小学館文庫）「富士山のように」
『夏のカレー　現代の短篇小説ベストコレクション2024』（2024年9月、文春文庫）「ガラケーレクイエム」

連載作品

『それいけ! 平安部』（『STORY BOX』2024年4月号 - 連載中、小学館）
『モモヘイ日和』（『ラジオ基礎英語テキスト』2024年4月号 - 連載中、NHK出版）

単行本未収録作品

「二位の君」（第196回Webコバルト短編小説新人賞受賞作）
「好きだった人」（第18回女による女のためのR-18文学賞候補作）
掌編小説、その他多数

メディアミックス

漫画化もされており、『成瀬は天下を取りにいく』（新潮社）が『コミックバンチKai』で連載中です。

結論

宮島未奈氏の成功は、幼少期の夢を諦めずに努力を続けた結果であると言えるでしょう。様々な経験を経て得た感性と、才能を存分に発揮し、多くの読者を魅了する作品を生み出し続けています。今後の活躍にも期待が高まります。

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