宮崎駅

宮崎駅：宮崎県の中核を担う交通の要衝

宮崎駅は、九州旅客鉄道（JR九州）が運営する駅で、宮崎県宮崎市錦町に位置しています。宮崎県庁所在地である宮崎市の代表駅として、県内外の交通を繋ぐ重要な役割を担っています。日豊本線、日南線、宮崎空港線の3路線が乗り入れ、特急列車を含む多くの列車が発着するため、県民のみならず観光客にとってもアクセス性の高い拠点となっています。

歴史と変遷：県営鉄道から現代の高架駅へ

宮崎駅の起源は、大正時代にまで遡ります。当初は、国鉄が日豊本線の建設を進めていた中で、青井岳付近の工事遅延により、駅舎が先行して完成する形となりました。そのため、1913年12月15日には、宮崎県が国鉄から駅舎を借り受けて、宮崎県営鉄道の駅として開業しました。その後、1916年10月25日に国鉄日豊本線が全通、宮崎県営鉄道は国鉄に吸収され、国鉄の駅として本格的に運営されるようになりました。

戦後の1945年には空襲で被災したものの、1950年に復旧。しかし、駅と線路が街の東西を分断していたため、高架化工事が1988年に着工され、1993年10月1日に現在の高架駅舎が完成しました。この高架化によって、市街地の交通渋滞緩和にも大きく貢献しました。高架駅舎は、太陽と空をイメージした独特のデザインで、設計はJ・フェルナンド・テルヤ氏によるものです。駅舎デザインについては、完成当時、賛否両論あったとされています。

駅構造と設備：充実した機能と利便性

現在の宮崎駅は、島式ホーム2面4線を持つ高架駅です。JR九州で県庁所在地の駅ながら自動改札機の導入が遅れていましたが、2015年11月に導入され、ICカード「SUGOCA」も利用可能となりました。各ホームへのアクセスは、かつては各ホームに改札口がありましたが、2020年3月には全てのホームから1箇所の改札口を利用できるよう改修されました。駅構内には、みどりの窓口、SUGOCA券売機、コンビニエンスストア、商業施設などが設置され、利用者の利便性を高めています。また、向谷実氏が編曲した「フェニックス・ハネムーン」が接近・発車メロディーとして使用されています。

駅周辺の環境：商業施設・公共機関・教育機関など

宮崎駅周辺は、宮崎市の中心部に位置し、商業施設、公共機関、教育機関などが集積しています。西口側は商業地域として発展し、宮崎市の中心街となっています。一方、東口側は住宅街が広がっています。駅周辺には、宮崎県庁、宮崎市役所、宮崎公立大学、宮崎大学教育学部附属学校、多くの商業施設、ホテルなどが立地しています。また、宮崎交通のバス路線網が充実しており、市内各地へのアクセスが容易です。

交通アクセス：バス路線と高速バス

宮崎駅には、宮崎交通の路線バスが多数発着しています。特に駅西口には、バスターミナルを兼ね備えた複合施設「KITEN」があり、県外へ向かう高速バスもここから発着しています。東口にもバス停があり、市内各地、近隣地域へのアクセスが容易となっています。高速バス路線も充実しており、福岡、熊本、長崎などへの直通便が運行されています。

利用状況：宮崎県内最多の乗車人員

宮崎駅の1日平均乗車人員は、2023年度で5,438人となっており、宮崎県内の駅では最も多く、宮崎県の中核的な駅であることを示しています。

まとめ：地域の中核駅として発展を続ける宮崎駅

宮崎駅は、歴史ある駅舎から現代的な高架駅へと進化を遂げ、地域社会の中核的な存在として発展を続けています。交通の要衝として、人々の生活を支え、観光客の玄関口として、宮崎の魅力を発信し続けています。今後ますますの利便性向上と地域活性化への貢献が期待されます。

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