家族曲線
『家族曲線』は、
1998年9月28日から同年
11月27日にかけて、TBS系列の昼帯ドラマ枠「
ドラマ30」にて放送されたテレビドラマシリーズです。この作品は中部日本放送(CBC)が制作を手がけ、毎週月曜日から金曜日の午後1時30分から午後2時00分(
日本標準時)にオンエアされました。全9週にわたり、計45話が放送されています。
あらすじ
物語の舞台は、東京・府中で暮らす森下家です。主人公の森下百合江は、長年の主婦生活から一歩踏み出し、スポーツプログラマーとして新たな仕事に挑戦し、生きがいを感じています。夫の修司は勤務先の子会社の社長として多忙な日々を送っています。長女は出版社に勤め、長男は大学受験を控える高校生。それぞれの生活に追われ、家族4人の心は少しずつ離れていくかのように、コミュニケーションが希薄になっていました。
そんなある日、連日の会社泊まりで心身ともに疲れ果てた様子の夫・修司を心配した百合江は、彼に病院で診察を受けるように勧めます。その勧めに従って修司が受けた精密検査の結果は、重度の糖尿病という厳しいものでした。この突然の病の発覚が、バラバラになりかけていた森下家にとって、家族としてのあり方や絆について改めて向き合う大きな転機となっていきます。病という現実を突きつけられた夫、それを受け止め支えようとする妻、そして自らの問題も抱えながら家族の変化に直面する子供たち。一家は、これまでの「曲線」を描いてきた関係性を問い直されることになります。
キャスト
本作を彩った主な出演者は以下の通りです。
森下百合江:
丘みつ子
森下香織:
増田未亜
森下正人:
大根田良樹
典子:
白島靖代
三田村周三
千葉:新納敏正
向喜久雄:
塩野谷正幸
矢尾一樹(声の出演)
小林美江
朝倉伸二
町田幸夫
石倉民雄
東:柏進
森下修司:黒沢年男
戸沢佑介
須永慶
根本ヒロナリ
スタッフ
制作に関わった主なスタッフは以下の通りです。
脚本:
水谷龍二
音楽:
坂田晃一
演出:清水満、九鬼通夫、
油谷誠至
プロデューサー:冨永晃一、澁谷康生
制作:中部日本放送(CBC)、
総合ビジョン
主題歌
ドラマの主題歌には、
桂銀淑が歌う「プリーズ…」が使用されました。作詞を
岡田冨美子、作曲を
浜圭介、そして編曲を
岩本正樹が担当しています。
この作品は、日常の中に潜む家族間の微妙な距離感や、予期せぬ出来事がもたらす変化、そして困難に立ち向かう中で再生していく家族の姿を丁寧に描いています。仕事と家庭、個人の生きがいと家族の絆といったテーマが織り交ぜられ、多くの視聴者に共感を呼んだドラマです。