密蔵院 (刈谷市)

密蔵院（みつぞういん）

愛知県刈谷市一里山町にある密蔵院は、臨済宗永源寺派の寺院です。その山号は天目山で、多くの参拝者が訪れる名所となっています。本尊には弘法大師と弥勒菩薩が祀られており、三河三弘法のひとつとして知られています。また、三河新四国霊場の第三番札所としても重要な役割を果たしています。

概要

密蔵院は、その由緒ある歴史や文化的背景から、多くの人々に親しまれています。弘法大師を本尊とするこの寺院は、弘法大師の命日に特に多くの参拝者で賑わいます。参拝者は、知立市にある遍照院や、刈谷市の西福寺を経由し、名所を巡りながら密蔵院へと足を運びます。密蔵院は三河新四国霊場の第三番札所でもあり、地域の信仰の中心となっています。

歴史

密蔵院の歴史は非常に古く、弘仁13年（822年）には弘法大師が富士権現を参拝する途上で重原荘に立ち寄ったという伝説があります。これにより、当初は真言宗の寺院として設立され、現在の刈谷市泉田町に存在していました。しかし、1732年に木吟禅師が臨済宗に改宗し、その後、愛知郡高野村（現在の滋賀県東近江市）の永源寺の末寺として再生します。その後、1774年には雷火によって文書記録が焼失する不運にも見舞われますが、地元の住民の支援により寺院は再建されました。1910年には堂宮大工の小野田又蔵によって、美しい鐘楼門も建立されました。

境内の見どころ

密蔵院の境内にはいくつかの重要な建物が存在しています。まず本堂、次に大師堂、そして鐘楼門があります。手水舎もあり、清めの水で手を洗うことができる場所もあり、訪れる人々は安心して参拝を行なうことができます。また、本四国お砂踏み霊場も設置されており、多くの信者が巡礼の意を込めて足を運んでいます。

参拝とアクセス

密蔵院は三河三弘法の第三番札所であり、参拝者は他の札所を経由し密蔵院に到着します。第一番札所は遍照院、第二番札所は西福寺です。これらの参拝者は逢妻川や旧東海道を越えて、密蔵院での参拝を行うことになります。

位置情報は愛知県刈谷市一里山町南弘法24にあり、アクセスは名鉄名古屋本線の一ツ木駅から徒歩で約17分、また、刈谷市公共施設連絡バスの東境線「一里山市民館」バス停からも徒歩約10分と比較的便利です。

区域内には、歴史的・文化的価値の高い寺院として、地域住民だけでなく観光客にも愛され続ける密蔵院。心静かなひとときを過ごすために、ぜひ訪れてみてください。

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