永源寺

永源寺（えいげんじ）

永源寺は、滋賀県東近江市永源寺高野町に位置する臨済宗永源寺派の大本山です。山号は瑞石山、本尊は観世音菩薩。

歴史

康安元年（1361年）に近江守護の六角氏頼が寂室元光に帰依し、雷渓の地を寄進したことが始まりです。氏頼が開基となり、寂室元光を開山として創建されました。寺名は、氏頼の法名「雪江宗永」の「永」と、近江源氏の嫡流であったことに由来する「源」を組み合わせて名付けられました。

最盛期には2千人もの僧侶が集まり、56もの坊院が存在しましたが、応仁の乱や二度の戦火によって衰退しました。寛永期に妙心寺の別峰紹印とその弟子である空子元普によって再興が始まり、後水尾天皇の勅命により一糸文守が入寺したことで、伽藍が再建されました。

明治時代には臨済宗東福寺派に属しましたが、後に独立して臨済宗永源寺派となりました。

境内

境内には、以下のような堂宇や施設があります。

方丈「安心室」：本堂。琵琶湖のヨシで葺かれた屋根が特徴です。
庫裏：永源寺派宗務本所、文化財収蔵庫、研修道場などを内包しています。
法堂「大雄宝殿」：アメリカ人画家による天井画「虚空奏龍」があります。
開山堂「大寂塔」：彦根藩主井伊直惟より寄進された能舞台を改築したものです。
禅堂「木衆堂」：女優川上貞奴も寄進に名を連ねています。
経蔵「毘盧寶蔵」：南嶺禅師が明から購入した大蔵経が納められています。
山門：滋賀県指定有形文化財。
井伊家墓所：国指定史跡。

その他、開山御手植の楓や茶筅塚、塔頭の含空院などがあります。

文化財

永源寺は多くの文化財を所蔵しています。

重要文化財：絹本着色地蔵十王像、絹本着色約翁徳倹像、塑造寂室和尚坐像、寂室元光墨蹟など。
国指定史跡：彦根藩主井伊家墓所
滋賀県指定有形文化財：山門、寂室元光墨蹟（出山釈迦図賛）、三千仏名経、永源寺文書

主な行事

永源寺では、年間を通して様々な行事が行われています。

3月19日：中興一絲文守禅師法要
4月1日 - 3日：万人講
6月7日：開基佐々木氏頼公法要
7月21日：経蔵の虫干し
10月1日：開山忌

アクセス

近江鉄道八日市駅から近江鉄道バスで35分、永源寺前停留所下車。
名神高速道路八日市ICから車で20分。

周辺情報

永源寺周辺には、永源寺ダムや永源寺コンニャク、政所茶などがあります。また、惟喬親王ゆかりの木地師発祥の地としても知られています。

所在地

滋賀県東近江市永源寺高野町41

脚注

注釈
出典
参考文献

関連項目

日本の寺院一覧
日本の寺の画像一覧
永源寺こんにゃく

外部リンク

臨済宗永源寺派大本山永源寺
東近江市観光協会
* 滋賀県観光情報

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