富士見町小暮

富士見町小暮

群馬県前橋市の北部に位置する富士見町小暮（ふじみまちこぐれ）は、かつて勢多郡富士見村の大字でした。面積は2013年時点で5.69平方キロメートルを有し、郵便番号は371-0103となっています。前橋市への編入合併後、その名称は現在の前橋市富士見町小暮となりました。

地理

小暮は、雄大な赤城山の南西に広がる裾野に位置しています。地域の西側を赤城白川が北から南へと流れ、また東側には藤沢川が同様に北から南へと流れています。南部の平坦な地域には古くから集落が形成され多くの人々が暮らしていますが、北部は赤城山の山林が大部分を占めており、自然が多く残されています。

歴史

この地名は江戸時代には既に存在しており、寛永12年（1635年）以降は前橋藩の領地となりました。近代に入り、1889年の市町村制施行に伴い、小暮村は周辺の13村と合併して南勢多郡富士見村が誕生しました。これにより、小暮は富士見村の大字となります。その後、1896年には郡の統合により勢多郡に所属が変更され、勢多郡富士見村大字小暮となりました。戦後、地域の発展に伴い、1969年には中央家畜病性鑑定所（現在の群馬県家畜衛生研究所）が当地に移転してきました。交通網も整備され、1993年4月1日には地域内を通過していた群馬県道大間々宮城子持線が国道353号に昇格し、地域に初めて国道が通じることとなりました。そして、2009年には富士見村全体が前橋市に編入合併され、現在の前橋市富士見町小暮という地名になりました。2017年5月12日には、小暮を含む前橋・赤城地域全体がスローライフを推進する国際的なネットワーク「チッタスロー国際連盟」に加盟しています。

交通

小暮地域内に鉄道駅はありませんが、バス路線が住民の重要な移動手段となっています。関越交通が運行する「けやきウォーク前橋 - 前橋駅 - 中央前橋駅 - 富士見温泉」間の路線バスが、地域内を通る群馬県道4号前橋赤城線上にバス停を設けており利用が可能です。また、同じく関越交通によるデマンドバス「るんるんバス」も運行されており、地域内の移動をサポートしています。道路網については、地域の北部を東西に国道353号が横断し、地域の中央部を南北に群馬県道4号前橋赤城線が縦断しています。さらに、地域の南部には東西に群馬県道34号渋川大胡線が通り、生活道路としての「ふるさと農道」も地域を通過しています。

主要施設

地域内には、生活を支える様々な施設が存在します。郵便業務を担う富士見郵便局や、地域の信仰を集める小暮神社があります。教育機関としては前橋市立白川小学校が立地しています。また、公的な施設として、馬術の振興に貢献する群馬県馬事公苑や、家畜の衛生管理を担う群馬県家畜衛生研究所が置かれています。憩いの場としては竜門公園が整備されています。

避難所

災害発生時の避難場所として、地域には一時避難所（指定緊急避難場所）が1か所、二次避難所（指定避難所）が1か所指定されています。一時避難所は富士見地区農村環境改善センター、二次避難所は前橋市立白川小学校です。なお、小暮地域が避難対象区域となった場合、地域によっては隣接する富士見町時沢にある前橋市立時沢小学校へ避難することになる地区も定められています。

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