関越交通

関越交通株式会社について

関越交通株式会社は、東武グループに属する朝日自動車グループの一員で、主に群馬県内を拠点にバス・タクシー事業を展開しています。かつては親会社であった東武鉄道の群馬県内路線撤退に伴い、その路線を多く引き継ぎ、群馬県内最大のバス事業者へと成長しました。

事業所

関越交通は、以下の場所に事業所を構えています。

本社：群馬県渋川市中村。社屋と従業員用駐車場のみで、一般客向けの窓口はありません。
渋川営業所／(本社)観光部：群馬県渋川市石原。路線バスや高速バスを担当し、観光部門も併設。かつてはタクシー営業も行っていましたが、2023年3月で終了しました。
吾妻営業所／吾妻整備工場／四万温泉号案内センター：群馬県吾妻郡中之条町伊勢町。吾妻・中之条・四万温泉地区の路線バス、高速バス「四万温泉号」、貸切バスを運行。整備工場も併設されています。
前橋営業所／アザレア号案内センター：群馬県前橋市総社町総社。前橋・高崎地区の路線バスや高速バス「アザレア号」を担当。
沼田営業所／尾瀬高速バス案内センター：群馬県沼田市榛名町根岸。関越交通で最も歴史のある営業所。路線バス、高速バス「アップル号」、貸切バス、タクシーを運行しています。
鎌田営業所：群馬県利根郡片品村鎌田。路線バスとタクシーを運行。
尾瀬戸倉案内所：群馬県利根郡片品村戸倉
月夜野オートガススタンド：群馬県利根郡みなかみ町月夜野

過去には以下の事業所も存在しました。

水上営業所：群馬県利根郡みなかみ町湯原。2019年4月に閉鎖。
(旧)前橋営業所：群馬県前橋市平和町。2011年にバス事業を移転後、タクシー専用として残っていましたが、2012年に閉鎖。
後閑営業所：群馬県利根郡みなかみ町月夜野。2012年に閉鎖。
行田営業所：埼玉県行田市桜町。2005年に閉鎖。

沿革

関越交通は、1953年に水上観光自動車株式会社として設立されました。その後、東武グループ入りし、1972年に現在の社名に変更されました。東武バスの路線撤退に伴い、多くの路線を引き継ぎ、事業を拡大してきました。主な出来事は以下の通りです。

1953年：水上観光自動車株式会社設立、タクシー事業開始。
1960年：東武グループ入り。
1972年：関越交通株式会社に商号変更。
1980年代後半から1990年代：東武バス路線の廃止に伴い、代替バスの運行を開始し、路線を移管。
1996年：高速バス「アザレア号」運行開始。
2000年：群馬観光タクシーを吸収合併。
2002年：吾妻観光自動車を統合。
2003年：高速バス「伊香保温泉号」運行開始。
2004年：高速バス「四万温泉号」運行開始。
2008年：高速バス「富士急ハイランド線」運行開始。
2013年：高速バス「みなかみ温泉号」運行開始。
2015年：高速バス「伊香保・四万温泉号」運行開始。
2020年：一部路線で交通系ICカード利用開始。
2023年：高速バス「吉祥寺～草津温泉」運行開始。

高速路線

関越交通は、群馬県内の主要観光地と首都圏を結ぶ高速バスを運行しています。

アザレア号：成田空港、東京ディズニーランドと群馬県を結ぶ路線。
四万温泉号：四万温泉と東京駅を結ぶ路線。
伊香保四万温泉号　羽田線：四万温泉、伊香保温泉と羽田エアポートガーデンを結ぶ路線。
尾瀬号：バスタ新宿と尾瀬戸倉を結ぶ季節運行路線。
アップル号：前橋と沼田を結ぶ路線。
富士急ハイランド線：富士急ハイランドと群馬県を結ぶ路線。
かたしなスノーエクスプレス号：バスタ新宿と道の駅尾瀬かたしなを結ぶ季節運行路線。
吉祥寺～草津温泉線：吉祥寺駅と草津温泉バスターミナルを結ぶ路線。

過去には、以下の高速路線も運行していました。

伊香保温泉号：伊香保温泉と新宿駅を結ぶ路線。
伊香保・草津温泉号：草津温泉と東京駅を結ぶ路線。
上州湯けむりライナー：伊香保、四万温泉と首都圏を結ぶ路線。
太田〜伊香保・四万温泉シャトル：太田駅と伊香保温泉、四万温泉を結ぶ路線。
スキーライナー尾瀬号：新宿駅とスノーパーク尾瀬戸倉を結ぶ路線。
上州湯けむりライナー みなかみ温泉号：新宿と水上高原を結ぶ路線。
高崎・伊香保・四万温泉号八王子線：八王子駅と四万温泉を結ぶ路線。

一般路線

関越交通は、群馬県内各地で一般路線バスを運行しています。主な営業所と路線は以下の通りです。

沼田営業所：沼田市周辺の路線バス、上毛高原駅、水上駅、尾瀬方面への路線を運行。
鎌田営業所：片品村周辺の路線バス、尾瀬方面への路線を運行。
渋川営業所：渋川市周辺の路線バス、伊香保温泉、前橋市方面への路線を運行。
前橋営業所：前橋市周辺の路線バス、高崎市方面への路線を運行。
吾妻営業所：吾妻郡周辺の路線バス、四万温泉、沢渡温泉方面への路線を運行。

また、沼田市、川場村、昭和村、前橋市のコミュニティバスの運行も受託しています。

車両

関越交通では、主に日野自動車といすゞ自動車のバスを導入しています。近年はバリアフリーに対応したノンステップ車両も増えています。かつては高出力車を積極的に導入していました。バスのカラーリングは、伝統的な関越色と、朝日自動車グループのカラーの車両があります。

その他

関越交通は、群馬県共通バスカード「ぐんネット」に参加しています。
2020年7月より、漫画「頭文字D」とのコラボレーション企画を実施しています。
東京 - 仙台線（ホリデースター号）の続行便運行を受託しています。

関連項目

ぐんネット
東武鉄道
朝日自動車グループ
東武鉄道のバス事業者グループ
東武バスグループ
朝日バスグループ

参考書籍

BJエディターズ『BJハンドブック R54 朝日自動車』
BJエディターズ『BJハンドブック R52 東武バス』
三推社『バスマガジン』vol.12内バス会社潜入レポート「関越交通」
大島登志彦『群馬・路線バスの歴史と諸問題の研究』

外部リンク

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