富士見町引田

富士見町引田（ふじみまちひきだ）

群馬県前橋市に属する地域の一つで、かつて勢多郡富士見村の大字だった場所です。前橋市への編入合併に伴い、現在の「富士見町引田」という地名となりました。郵便番号は371-0112です。2013年時点での面積は約0.78平方キロメートルとなっています。

地理

この地域は、雄大な赤城山の南西に広がる裾野部に位置しています。地域の西側を、法華沢川が北から南へと穏やかに流れており、その地形的な特徴の一つとなっています。

歴史

富士見町引田という地名は、古くから存在しており、その起源は戦国時代頃に遡ると考えられています。江戸時代の寛永12年（1635年）以降は、前橋藩の領地として支配されていました。

文禄年間（1592年～1596年）には、かつて存在した引田郷から、現在の漆窪（うるくぼ）と市之木場（いちのきば）にあたる地域が分村したという記録が残っています。

近代に入り、明治22年（1889年）の市町村制施行の際には、引田村は近隣の13村と合併し、南勢多郡富士見村の一部となり、「群馬県南勢多郡富士見村大字引田」となりました。その後、明治29年（1896年）に東群馬郡と南勢多郡が統合されて勢多郡が発足したことに伴い、「勢多郡富士見村大字引田」と改称されました。

平成21年（2009年）には、富士見村が前橋市へ編入合併されたため、現在の「群馬県前橋市富士見町引田」という住所表記になりました。この際、旧富士見村の地域は、村名に「町」が加えられ、「富士見町」を冠した後に旧大字名が続く形となりました（例：前橋市富士見町引田）。

また、平成29年（2017年）5月12日には、富士見町引田を含む前橋・赤城地域全体が、食文化や生活様式、伝統を大切にする国際的な都市連合である「チッタスロー国際連盟」に加盟しました。

行政・社会

地域の行政情報として、2017年（平成29年）8月31日現在の世帯数と人口に関する統計が存在します。また、前橋市立の小・中学校に通う場合の学区が定められています。

もし災害発生時に避難が必要となった場合、富士見町引田の指定避難所は、近隣の富士見町田島にある前橋市立富士見中学校となっています。

交通

地域内に鉄道駅はありません。公共交通機関としては、関越交通が運行するデマンドバス方式の「るんるんバス」が利用可能です。

道路に関しては、主要地方道である群馬県道34号渋川大胡線が地域内を通過しており、近隣地域や主要幹線道路へのアクセスを担っています。

主な施設

地域内には寺院である本光寺があります。

参考文献
* 『角川日本地名大辞典 10 群馬県』 角川書店, 1988年

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