富安保太郎

富安保太郎（とみやすやすたろう）

基本情報

• - 生年月日: 1864年6月9日（元治元年5月6日）
• - 死亡日: 1931年10月26日（昭和6年）
• - 職業: 政治家、実業家

富安保太郎は、日本の近代政治において重要な役割を果たした政治家であり、同時に実業家としても多くの会社の経営に関与しました。特に、彼の経歴は福岡県に密接に関連しており、地域内での影響力を持っていました。

幼少期と教育

富安は筑後国山門郡吉開村にて、柳河藩士である父・富安昌太郎の元に生まれました。彼の幼少期には、藩の影響や教育が重要な役割を果たしており、後の彼の政治観やビジネス志向に影響を与えたと考えられています。東京法学院を卒業した後、法律に関する知識を身につけ、政治の舞台に進む準備を整えました。

実業家としての活動

富安は実業界にも積極的に関与し、多くの役職を歴任しました。博多商業会議所の特別議員や福岡県教育会の副会長に就任し、地域経済の発展に寄与しました。また、瀬高銀行の頭取、九州製油の社長、場合によっては博多電気軌道や九州電気軌道など、複数の企業で重要な役割を担いました。これらの経験は、彼の政治活動においても大いにプラスとなるものでした。

政治活動

政界では、福岡県会議員からキャリアをスタートさせ、参事会員や副議長、議長までを歴任しました。1908年には、第10回衆議院議員総選挙において福岡県郡部から出馬し当選を果たしました。その後も連続して当選し、合計4期にわたって衆議院議員としての職務を全うしました。彼は立憲政友会内で幹事や政務調査会の理事などを務め、その活動は活発でした。

1924年1月には、皇太子（後の昭和天皇）の結婚式に議員総代として参列し、国家の重要な行事にも関与しました。また、1926年には貴族院の多額納税者議員に選出され、同年11月24日からその席に就きました。

最後の年月と死

富安は多くの政務に関与していましたが、最晩年には五私鉄疑獄事件に関わる問題に直面し、起訴される事態となります。しかし、途中で亡くなったために免訴となりました。この出来事は、彼の政治的キャリアに影を落とすこととなりました。

参考文献

• - 『第拾壱回改選 代議士銘鑑』国華新聞社、1912年。
• - 人事興信所編『人事興信録 第5版』人事興信所、1918年。
• - 青野権右衛門編『立憲政友会功労者追遠録』安久社、1933年。
• - 『貴族院要覧（丙）』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
• - 『西日本新聞社史』西日本新聞社、1951年。
• - 議会制度百年史（貴族院・参議院／衆議院議員名鑑）大蔵省印刷局、1990年。

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