富山競輪場

富山競輪場の魅力と歴史

富山競輪場（とやまけいりんじょう）は、富山県富山市岩瀬池田町に位置する競輪専用の施設です。市が主催し、JKA中日本地区本部中部支部が競技を運営しています。この競輪場は「ドリームスタジアムとやま」としても知られています。

開設の背景と歴史

富山競輪場の設置は1950年に始まり、1951年4月にオープンしました。しかし、初日は労働者の賃金未払い問題が影響し、正式な開場は少し遅れました。それでも、初日には3,000人が来場し、男子18名と女子6名の選手が競いました。この日には、第2レースで驚くべきことに11,000円の大きな配当が発生しました。

その後も富山競輪場はさまざまな改修や設備の改善がなされてきました。1978年にはバックスタンドが改築され、1979年にはバンクの滑り止め工事が行われました。また、1984年からは車券発売機会の一部を機械化し、オッズ表示が場内テレビで行われるようになりました。1990年から91年にかけて行われた大規模改修では、バンクの幅や選手宿舎の増築が行われ、地域の選手にとってより良い競技環境が整えられました。

近年では、特別競輪として1995年から2006年には『ふるさとダービー富山』が、2016年には共同通信社杯が開催されています。また、記念競輪に位置付けられた『瑞峰立山賞争奪戦』も行われており、地元選手たちの熱戦が繰り広げられています。マスコットキャラクターの「ライちゃん」は、競輪場の親しみやすさを象徴しています。

競技場の特徴とバンクの設計

富山競輪場のバンクは一周333メートルの短走路で、最大傾斜角は33.41度とやや急です。そのため、逃げ選手だけでなく、自力型選手にも有利な条件が整っています。特に春先にはフェーン現象によってバンク状況が良化し、選手たちにとって好タイムが出るチャンスとなります。

しかし、センター部やバックストレッチは特に狭く、そのため選手が位置取りを誤ることによる落車事故が起きやすいという一面もあります。ただし、改修後はグレードレースの開催が増え、地域競技場の中でも魅力的な選手たちによる競技が実施されています。

アクセスと地方サポート

競輪場へのアクセスは富山地方鉄道の富山港線、競輪場前駅で下車後すぐの立地にあります。なお、入場者には競輪専用ICカードが発行され、無料で入場できる特典があります。また、記念競輪の開催時には各方面から無料の送迎バスが運行されており、地域全体が競輪を支援しています。

歴代優勝者と記憶に残るエピソード

富山競輪場では、数々の記録的な瞬間が観られました。特に2003年のレースでは、5車の落車が影響して3連勝単式の高配当が生まれました。2023年にはバンクレコードも更新され、地域の熱い戦いは今も続いています。選手たちの活躍、地域の支持が富山競輪場の魅力を生み出しているのです。

まとめ

富山競輪場は、長い歴史を持つ競輪場として地元に根付いたスポーツの一環です。多様なイベントと魅力的なバンクが選手やファンを惹きつけ、今もなお新たな記録とエピソードを生んでいます。

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