富沢志満

富沢志満

富沢志満（とみざわ しま、1934年3月27日 - ）は、日本の声優、女優です。東京都出身。ラジオ東京放送劇団に所属後、フリーランスとして活動しました。シナリオ文芸協会にも所属していました。本名は同じ。父親は作家の冨澤有爲男。名付け親は父の友人である佐藤春夫です。

略歴・人物

フェリス女学院短期大学を卒業後、声楽家を目指していました。しかし、ラジオ東京放送劇団の募集に応募し、合格。1955年に入団しました。劇団では、主にラジオ東京（現・TBS）のテレビドラマやラジオドラマに出演しました。

1958年公開のディズニー映画『白雪姫』の日本語吹替版で、ヒロインである白雪姫の声を担当し、一躍有名になりました。その後も、1961年公開の『シンデレラ』でシンデレラを演じるなど、初期のディズニー映画のいくつかの吹替に参加し、その Clearな声で多くの人々を魅了しました。

富沢が白雪姫役に抜擢された経緯は、1958年公開時のパンフレットに詳しく記されています。当時、ディズニー・プロは白雪姫役の人選に難航していました。そんな折、富沢が出演していたラジオドラマの収録が、偶然ディズニー映画のアフレコスタジオの隣で行われていたのです。ラジオドラマのプロデューサーがディズニー側に彼女を推薦したところ、オーディションを経て見事合格。大役を射止めたというエピソードが残っています。

白雪姫を演じたことについて、富沢は「日頃は気が強いので、ラジオ東京でも男の子や意地悪娘の役ばかりやらされている私ですから、『白雪姫』は私の一生の思い出になると思います。」と語っています。普段の役柄とは異なる、可憐な白雪姫を演じられたことは、彼女にとって特別な経験だったようです。

1959年に放送が開始された人形劇『こりすのぽっこちゃん』では、富沢版の22年後（1980年）に新版の日本語吹替版で白雪姫を演じることになる小鳩くるみと共演しています。

出演作品

声優

アニメーション

白雪姫（1958年公開版）- 白雪姫
ピノキオ（1959年公開版）- フランス娘
シンデレラ（1961年公開版）- シンデレラ

洋画

テキサスの白いバラ（セルマ・リッター）※日本テレビ版

人形劇

テレビ幼稚園／こりすのぽっこちゃん（1959年～1961年、KR）- ぽっこちゃん
テレビ幼稚園／ぴっきいちゃん 第20回、21回（1961年、TBS）

女優

テレビドラマ

猿飛佐助旅日記（1955年、KR） - 大助
今日もどこかで（1956年、KR）
青い怒濤（1956年、KR）
少年探偵団　ユキ夫の冒険（1957年、KR）
きんぴら先生行状記（不明、KR）
おさげ社長（1958年、KR）
廻れ人生 第8回（1960年、NTV）
おかあさん(2) 第69回（1961年、TBS）
愛情物語（1993年、CX）

舞台

間奏曲（1958年、第一生命ホール 、劇団四季 第14回 夏の公演）- アンヌ（特別出演）
作:ジャン・ジロドゥ、演出:浅利慶太、音楽:間宮芳生、振付:島田廣

脚注

外部リンク

富沢志満 - KINENOTE
富沢志満 - MOVIE WALKER PRESS
富沢志満 - テレビドラマデータベース

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