富津館山道路

富津館山道路について

富津館山道路は、千葉県富津市と南房総市を結ぶ、東日本高速道路が管理する全長20.4kmの自動車専用道路です。国道127号のバイパスとして機能し、館山自動車道と国道127号館山バイパスを接続、東関東自動車道館山線の代替路線としての役割も担っています。高速道路ナンバリングでは、京葉道路、館山自動車道とともに「E14」が割り当てられています。

概要

起点: 千葉県富津市竹岡（富津竹岡IC）
終点: 千葉県南房総市富浦町深名（富浦IC）
全長: 20.4 km
規格: 第1種第3級
設計速度: 80 km/h
最高速度: 70 km/h
車線幅員: 3.5 m
道路幅員: 9 m - 11 m
車線数: 2車線（完成4車線）

富津館山道路は、名称に「館山」とありますが、現在の終点は南房総市です。しかし、将来的には館山市内まで延伸し、地域高規格道路である館山・鴨川道路に接続する計画があります。これにより、房総半島南部を周遊する道路ネットワークが形成され、観光や地域経済の活性化に貢献することが期待されています。

4車線化に向けた取り組み

開通当初は暫定2車線でしたが、2008年に富山PA前後の区間が4車線化されました。その後、交通量の増加に伴い、特に休日の上り線で渋滞が多発したため、全線4車線化に向けた動きが活発化しています。2019年には、富津竹岡IC - 富津金谷IC間の一部区間で付加車線設置の事業認可が下り、国土交通省により、富津館山道路全線が4車線化の優先整備区間に選定されました。2024年には、富津竹岡IC - 鋸南保田IC間が準備調査候補箇所に選定され、具体的な整備に向けた動きが進んでいます。

歴史

1999年3月27日: 富津竹岡IC - 鋸南富山IC間が開通
2004年5月29日: 鋸南富山IC - 富浦IC間が開通、全線開通
2008年4月24日: 富山PA前後区間が4車線化
2019年3月29日: 富津竹岡IC - 富津金谷IC間の一部で4車線化事業許可
2019年9月4日: 全線4車線化が優先整備区間に選定
2023年12月7日: 富津金谷ICがETC専用に変更
2024年3月1日: 富津竹岡IC - 鋸南保田IC間が4車線化準備調査候補箇所に選定
2024年3月27日: 富津竹岡IC - 鋸南保田IC間の4車線化準備調査事業許可

インターチェンジとトンネル

富津館山道路には、複数のインターチェンジとトンネルが存在します。インターチェンジ番号は京葉道路から連続しており、各インターチェンジの位置関係は以下の通りです。

主なトンネルは以下の通りです。

竹岡第一トンネル (159 m)
竹岡第二トンネル (430 m)
金谷第一トンネル (826 m)
金谷第二トンネル (352 m)
鋸山トンネル (1,155 m)
元名トンネル (133m)
保田トンネル(219m)
大帷子トンネル(481m)
吉浜トンネル(136m)
大吉トンネル(322m)
中佐久間トンネル(428m)
下佐久間トンネル(410m)
とみやまトンネル(1,450m)
富浦トンネル(580m)
枇杷山トンネル(450m)


暫定2車線区間では、トンネルが上下線各1本ずつとなっています。

交通量と料金収入

2009年度のデータによると、1日平均の交通量は約1万3842台、料金収入は1日平均約398万9000円でした。現在はさらに交通量が増加しており、4車線化の必要性が高まっています。

通過する自治体

富津館山道路は以下の自治体を通過します。

千葉県富津市
安房郡鋸南町
* 南房総市

今後の展望

富津館山道路は、房総半島の交通インフラにおいて重要な役割を果たしており、全線4車線化により、さらなる利便性の向上、渋滞緩和、安全性向上が期待されます。房総半島を訪れる観光客の増加や、地域経済の発展に貢献することが期待されています。

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