寒川浄水場

寒川浄水場について

寒川浄水場（さむかわじょうすいじょう）は、神奈川県高座郡寒川町に位置し、神奈川県内広域水道企業団により管理されている重要な浄水施設です。1933年に設立され、日本で初めての県営水道の水源としての歴史を持ちます。この浄水場は、近年において幾度かの拡張を経て、周辺地域への水供給を行っています。

水の供給

現在、寒川浄水場から供給される水は、主に二宮町、平塚市、茅ヶ崎市、逗子市などの11市4町に利用されています。浄水所の運営には、地域の水道需要に適応するための技術的な更新や維持管理が不可欠です。寒川浄水場は、浄水処理を経て安全でクリーンな飲料水を地域住民に提供する責務を果たしています。

水源と寒川取水堰

寒川浄水場の水源は、浄水場の西に隣接する寒川取水堰から供給されています。この取水堰は、1964年に完成し、1972年には取水量の増強が行われました。重力式のコンクリート製堰であり、高さは6メートル、長さは270メートルあります。取水堰は、ローラーゲートを利用して水を適切に調整し、時には洪水防止機能も果たしています。周辺には神川橋や相模川橋梁といった交通の要所も存在し、地域のアクセスを支えています。

寒川取水堰の上流には、1998年に完成した相模大堰があり、横浜市や横須賀市への水供給がこの大堰から行われるようになりました。このように、寒川浄水場の存在は、広域的な水供給網の重要な一部を形成しています。

歴史の一端

また、寒川取水堰の周辺は、かつては相模川筋における品質の高い川砂利の採掘地として知られています。大正時代から始まった採掘活動は、1964年に全面的に禁止されるまで続けられました。この地域での砂利採取に関与した企業や鉄道事業者は多岐にわたり、地域経済とも密接な関係があります。

教育施設

寒川浄水場内には、神奈川県水道記念館という教育施設も併設されています。この記念館では、水道の歴史や水の大切さに関する展示が行われており、訪れる人々に水道事業の重要性を伝える役割を果たしています。地域住民や学生たちの学びの場ともなっており、水資源に関する意識向上に寄与しています。

寒川浄水場は、その歴史と役割を通じて地域の水環境を支える重要な施設であり、今後も持続可能な水の供給を目指して運営されていくことでしょう。

もう一度検索