寒河江知広

寒河江知広（さがえ ともひろ）は、戦国時代の武将であり、寒河江氏の13代目当主として知られています。旧字体では「知廣」と表記されます。また、寒河江城主としては6代目を務めました。

生涯

文明18年（1486年）に、寒河江為広の長男として生まれました。同年、父の死を受けて家督を相続し、寒河江氏を率いることとなります。

長享3年（1489年）には、長州大寧寺へ寺領を寄進し、その境内に子院として澄江院を建立しました。この建立は、父母の冥福を祈る二親供養のためであったと伝えられています。当時、父・為広の叔父にあたる全岩東純が大寧寺の七世住職を務めていた縁も、この寄進と建立に影響を与えたと考えられます。同年には、大沼大行院の再建も行っています。

明応3年（1494年）7月28日に没し、その後は長男の寒河江宗広が家督を継承しました。知広の死後、夫人が長州に建立された澄江院を寒河江に移したいと願い出て、寺院は瑞龍山澄江寺と名を変え、現在に至ります。

系譜

父： 寒河江為広
母： 不詳
妻： 不詳
子：
宗広：長男。太郎四朗、左京大夫、左近大夫将監、因幡守。寒河江城主7代。法名法泉寺殿悦巌喜公大居士。
宗綱：2男。三郎四朗。永正2年（1505年）生害。法名正定院大峯。
広直：3男。小四郎、兵庫頭。宗広の子・孝広が幼少の間、執政を務めました。
女：中野氏（中野義建）に嫁ぎました。
竹姫：早世し、祐林寺で弔われました。

関連資料

寒河江市史編纂委員長 阿部酉喜夫『寒河江大江氏』、1988
寒河江市史編さん委員会『寒河江市史 上巻』、1994
寒河江市史編さん委員会『寒河江市史 大江氏ならびに関係史料』、2001

関連項目

大江氏
寒河江氏
* 寒河江城

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